花纏守
2020.02.17 UP

連載 | SUSTAINABLE DESIGN 岡山県倉敷市 進化するお守り。

LOCAL

 令和になって最初のお正月に、新しいお守りが登場した。岡山県倉敷市にある阿智神社の縁結びのお守りだ。「花纏守」と名付けられたそれは、なんとレース製。県の天然記念物である「阿知の藤」にちなんで、藤の花をり、藤の蔓のように太く長い縁を結べるよう紐状になっている。これなら、いまどきの女子でもオシャレに毎日身に着けることができる。

 倉敷市は国産ジーンズの発祥地で知られる繊維のまちだ。そこで、地元のレースメーカーと共同で「倉敷ならではの縁起物を」と考案された。そもそもお守りは、魔除けの意味とともに、目守る=まもる、つまり願いを掛け、努力する姿をいつも神仏が見ていてくれる、という意味があるそうだ。大事にしまいこむのではなく、日々目にして心の糧にしてこそご利益があるというもの。人の暮らしがこれだけ変化しているのだから、お守りだってこのくらいイメチェンしてもいいのかもしれない。祈る心さえ変わらなければ。

 観光客で賑わう倉敷市の美観地区にある旧・倉敷村の氏神、阿智神社。「花纏守」は、四季に応じて4色あり、万葉集にちなんだ色の名前と恋歌が添えられている。

記事は雑誌ソトコト2020年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photograph & text by Chizuko Konishi

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小西 智都子

こにし・ちづこ
香川県出身の編集者・ライター。2010年、出版社『ROOTSBOOKS』を設立。瀬戸内海の島の書籍などを手がける。ランドオペレーターとして島旅のコーディネートも手がける。