トマトに魅せられて。岡山県新見市へ移住。
2020.03.07 UP

トマトに魅せられて。岡山県新見市へ移住。

NEWS

~ 1月16日(木) ふるさと回帰支援センター 実施 ~

1月16日に「ふるさと回帰支援センター(東京・有楽町)」にて、「岡山県への就農準備講座」を開催しました。今回のセミナーでは、県が支援している就農支援制度の内容を担当課の職員から説明したほか、農作物の収支新見市へトマト農家を目指して移住した先輩移住者の体験談をお話しいただきました。その内容をレポートします。

ふるさと回帰支援センター(東京・有楽町)のセミナールームに、14名の岡山で農業をしてみたいという方々が、仕事帰りなどに集まられました。

冒頭、岡山県農産課の職員が、岡山県が行っている支援制度について説明したほか、岡山県農林漁業担い手育成財団からは、栽培する農産物がどの程度のコストでどのくらいの売り上げがあがるということを統計に基づいて説明しました。

メインとなる先輩移住者の体験談には、東京・浅草から新見市へ移住し、トマト農家を営んでいる鎌田 茂さんのお話をうかがいました。

参加者は、普段は聞くことができない、実際に就農した体験に基づく話を熱心に聴講していました。

以下は、その際のお話しです、

鎌田 茂さん(新見市 トマト農家 東京出身)
鎌田さんは、農家実務研修1年を行った後、就農して現在3年目。東京・浅草出身で百貨店に23年間勤務されていました。

★移住のきっかけ
38歳の時に、高松の支店に異動。初めての地方暮らし。空が広く、山が近い。野菜も自宅で家庭菜園を営み、自分で作ったものを食べる喜びに目覚める。休日は、一日中畑におり、平日も出勤前に1時間ほど汗を流した。40歳は人生の折り返し点。自分のやりたいことをやりたいと思い、奥様も巻き込んで一緒に情報を集め始める。

★新見市との出会い
インターネットでも情報を集めたが、イメージが湧かなかった。そこで、大阪の新規就農フェアに参加し、各自治体のブースに行って相談する中で、新見市から積極的に「家族連れで見に来て!」と誘われ、バスツアーで初めて訪問した。岡山県自体が、研修・支援体制がしっかりしているのはもとより、家族補助などの支援制度も充実しており、自分と波長が合う。最終的には、人と人の関係なので、熱意をもって受け入れてくれる人たちに出会えたということが決め手になった。岡山県の果物や野菜づくりの特徴として、高価格のものを手間をかけて作っている。自分でもできそうと思った。現地に行って、見る。聞きたいことはドンドン聞く。「この人に教わりたい!」いう人に巡り会えたら良い。

本文
苗の定植

★1年間の実務研修。
もう二度とやりたいくないほど厳しかった。師匠のトマト部会長は、本当は優しい方なのだが、独り立ちさせるために厳しく接していただいた。

研修期間中に、地域の気候に慣れていくとともに、地域に溶け込んでいく。都会と違って、地域の協力がないと、家もほ場も手に入らない。(地域には空き家が多いが、「空き家バンク」に載っていないことも多い。)地域活動への参加を通じて、徐々に地域の人々と知り合いになっていった。農作業は、夫婦でも分担がある。男は力仕事。女は細々とした仕事。夫婦2人で研修を受けた方が良い。

★トマト栽培
トマトは、3反で1千万円の売上げがある。熟練すれば夫婦でなんとかできる。就農場所の土作りが大事。そのためには、土を弱らせないことが重要で、土に病気がつくと治らない。ハウスは1棟250万円ほどかかる。組み立てを業者に頼むと4~50万円かかる。自分でも立てられるが、時間がとにかくかかるので、1棟立てて、メンテナンスのコツを覚えれば、あとは業者に頼むことで時間を有効に使うことができる。今は2反で6棟を保有している。 12-3月期は農閑期で、自己啓発に使える。除雪のバイトをすることもある。

★資金
農林中金で無利子700万円借り入れ。細々としたものが多く必要になるので、お金の計画はしっかりと行う必要がある。果物は新たに苗木を植えると3年無収入だが、トマトであれば1年目から収入が得られる。私の場合、初年度1反で450万円の売り上げがあり、半分が手元に残った。2年目はトマトの単価が高騰したので、2反で1000万円を売り上げ、この時に借金を返した。3年目の今は800万ほどの売上げ、将来的には3反で1000万円をめざしたい。

★生活
買い物は、車があれば15分ほどでスーパーがあるほか、今は、ネットで何でも買えるので不自由はない。農作業用の部品なども通販で手に入る。

病院は、スーパーの近くにある。小児科の救急は倉敷までいくが、その他は市内にある。不便なことは不便だが、逆に、人がいないので感染症にはかからない。カゼもひかない。病気をしなくなる

小学校は、統廃合が進んでいるが、家の前までスクールバスが来るので安心だ。全校生徒30名。複式学級で目は行き届いている。最初、子どもがなじめるか不安だったが、なじんでいる。

本文
師匠(部会長と)

★地域
村を好きになることが大事。地域の人たちに尊敬の念を持って接することで、親切に助けてもらえる。地域―市―普及所―農協―部会の5つがうまく機能している。また、地域は、仕事と暮らしが密接にからんでいる。就農者は基本的に若いので、期待も大きい。地域は助け合いが大事。自分だけはという人は困る。草刈り、寄り合い、水路のメンテナンス、氏神様を祀る行事、お祭り PTAや消防団もある。自分たちの村は自分で守らなくてはいけない。

本文
地域

★家
いわゆる古民家であるため、水回りの改修は必須になる。下水はないが、浄化槽を設置してもらえる。冬は寒い。ムシも出るが、家賃はとにかく安い。9DK畑付きを月1万円で借りている。

農業は単純作業の積み重ね。雇われてやるとつまらない。自分でやるほうが絶対に楽しい。トマトの表情は毎日変わる。朝、トマトの顔を見るのが楽しみで、夜明けとともに目が覚める。

本文
鎌田さんご一家

【お問い合わせ】
公益財団法人 岡山県農林漁業担い手育成財団(月~金 9:00~17:00)

【住所】〒703-8278 岡山市中区古京町1丁目7-36
【電話】086-226-7423
岡山県 中山間・地域振興課 移住促進班(月~金 9:00~17:00)
【住所】〒700-8570 岡山市北区内山下2-4-6 岡山県庁8F
【電話】 086-226-7862  【E-mail】uij@pref.okayama.lg.jp
とっとり・おかやま新橋館「移住・しごと相談コーナー」(毎日 10:00~18:00(木・金・土は~20:45))
【住所】〒105-0004 東京都港区新橋1-11-7新橋センタープレイス2階 
【TEL】03-6280-6951 【E-mail】uij@pref.okayama.lg.jp

本文
セミナーの様子