BokuMoku 行燈
2020.03.20 UP

連載 | SUSTAINABLE DESIGN BokuMoku 行燈 食べ痕だって、ボクの個性。

SUSTAINABILITY

 『BokuMoku』は、和歌山県田辺市で活動する森林コンサルタント・製材屋・木工職人・建築士・家具屋・デザイナーが、「熊野の山を守ろう」と始めたプロジェクトだ。世界遺産である熊野でも、林業従事者の減少により山が荒れ、地域資源の紀州材にも影響が出ているという。規格外の木材は安く取引され、林業はさらに厳しくなっていく。この悪循環を止めるため、『BokuMoku』ではだらけの木や虫食いの木、痩せてしまった木を「個性的かつ、素朴でおもしろい木=ボクモク」と定義。規格外とされてしまう“違い”を長所と捉え商品化している。

 第1弾として手をつけたのは、スギノアカネトラカミキリに食害された杉や檜材、通称「あかね材」。食べ痕としてできた穴やシミをあえて隠さず、木の育ってきた環境や歴史を伝える“チャームポイント”として表に出した。背景を知ると、表面の凹凸も不思議と愛おしく見えてくる。「みんなと違っていてもいいじゃない?」──そんな声がいまにも聞こえてきそうだ。

行燈DIYキット

やわらかな灯りが広がる、木とワーロン素材でできた素朴な行燈。でも、よーく見ると表面には虫食い痕が。強度や耐朽性には問題がなく、中から虫が出てくることもないのでご安心を。自分で釘を打ち組み立てるキットで、ワーロン部分に絵を描くのもおすすめ。田辺市の家具屋『Re-barrack』で購入できるほか、通販も準備中とのこと。●2000円(BokuMoku www.bokumoku.org

記事は雑誌ソトコト2020年4月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photograph by Jiro Matsushita
text by Emiko Hida

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