スマイル アフリカ プロジェクト ランニングフェスティバル2017
2020.04.18 UP

連載 | スマイル アフリカ プロジェクト | 106 青空のもと東京・有明で、スマイル アフリカ プロジェクト ランニングフェスティバル2017開催。

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今回で5回目となった秋の恒例イベント、「スマイル アフリカ プロジェクト ランニングフェスティバル2017」を11月3日、東京・有明の『東京臨海広域防災公園』で開催しました。
みんなでタスキをつなぎ、アフリカ・ケニアまでの距離を目指し、いっしょに汗を流しました。

みんなでいっしょにタスキをつなぎます。

 2017年11月3日、この日の朝までの雨が上がり、青空が広がった東京・有明の『東京臨海広域防災公園』で、「スマイル アフリカ プロジェクト ランニングフェスティバル2017」が開催された。

 「日本では、1年間におよそ3000か所でマラソン大会やランニングイベントが開催されていますが、なんといってもここが日本一、アットホームなイベントだと思います!」

 プロジェクトのフロントランナーである高橋尚子は開会式で開口一番、そんなふうにイベントの開催を宣言した。

 5回目となる今回は、親子ランに27組59人、3時間リレーマランソンに45組191人、計250人のランナーが会場に集い、なかには車いすランナーも含まれている。一般ランナーと車いすランナーが同じコースを一緒に走るという、スポーツ競技におけるバリアフリーを実現した大会でもあり、それがアットホームにさせている大きな要因の一つだろう。会場内には車いすの体験コーナーも設けられ、障がい者スポーツへの理解も深められた。

車いすランナーと一般ランナーがいっしょに走る。
車いすランナーと一般ランナーがいっしょに走る。

 また、プロジェクトの柱であるアフリカの子どもたちへのシューズ寄贈も、会場内に特別ブースを設けてその回収に当たった。ランニングイベントへの参加者が持ち寄るシューズだけに、本格的な競技用が目立ち、新品に近いようなものも多い。これを履いたアフリカの子どもたちはオリンピックへの夢をさらに膨らませるのではないだろうか。

みんなが笑顔で走る、親子ラン、リレーマラソン。

 イベントは親子が一緒に走る親子ランと、2人以上の仲間とチームを組んでタスキをつなぎ、3時間の走行距離を競うリレーマラソンが行われた。親子ランでは子どもの背中を追うように走るお父さん、仲よく手をつなぐ女の子とお母さん、そこに高橋尚子も加わって3人が横一線でゴールするシーンなど、ほほ笑ましいシーンがたくさん見られた。リレーマラソンも競うといってもタイムレースではなく、それぞれのペースで、笑顏で1本のタスキをつなぎ、絆を深めるのが本来の目的だ。会社やジョギングの仲間でチームを組んだり、また、第1回から参加している「ケニア協力隊OBと仲間たち」など、45チームが汗を流した。

高橋尚子さんもランナーとしていっしょに走ってくれるイベントだ。
高橋尚子さんもランナーとしていっしょに走ってくれるイベントだ。

 このイベントには大きな目標がある。日本からアフリカ・ケニアまでは直線にして約1万1300キロあるが、参加者が走った総走行距離でその距離を達成しようと、毎年、着実に距離を延ばし、ケニアまで近づいているのだ。

 車いすランナーとして、シドニーから4大会連続でパラリンピックに出場してきた廣道純さんは今年も迫力ある走りを見せてくれたが、見据えるその先にはしっかりとアフリカ大陸を捉えていた。

2020年のパラリンピック出場を目指す廣道純さん(左)と高橋さんが締めくくりのトーク。
2020年のパラリンピック出場を目指す廣道純さん(左)と高橋さんが締めくくりのトーク。

 「アフリカって遠いなあって感じますが、でもこうしてみんなと走って年々アフリカが近づいていくのが楽しみです。早く、“向こう岸”にたどり着きたいですね」

 これまで4回の累計が5572キロで、今回は、1632キロを上乗せすることができた。トータル7204キロ。残りあと4096キロ。この日、回収されたシューズは278足だった。

今年は278足のシューズが集まった。アフリカの子どもたちへ贈られる。
今年は278足のシューズが集まった。アフリカの子どもたちへ贈られる。

 高橋尚子は、「東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに、アフリカまでの距離を達成しましょう!」と締めくくった。もう、目と鼻の先にアフリカが待っている。

記事は雑誌ソトコト2018年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photographs by Uzuki Saito
text by Katsuyuki Kuroi

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黒井克行

くろい・かつゆき
1958年北海道出身。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て、ノンフィクション作家に。主な著書に、『高橋尚子 夢はきっとかなう』(学習研究社)、『テンカウント』(幻冬舎文庫)、『男の引き際』(新潮新書)、『日野原新老人野球団』(幻冬舎)など。日本大学法学部非常勤講師も務める。