富山の細工かまぼこ
2020.05.13 UP

連載 | SUSTAINABLE DESIGN 富山の細工かまぼこ 技を受け継ぎ、現代に合わせて。

FOOD

 バナナにイチゴ、スイカにと、富山の「細工かまぼこ」は、ちょっとかわいい形をしている。今から約100年前の明治時代、料理用かまぼことしてできたのが富山の細工かまぼこの始まりと言われている。“見栄え”を重視した細工の技術は当時より職人たちが腕を磨き続け、現代の職人へと受け継がれてきた。かまぼこの味や技術を競う「全国蒲鉾品評会」の細工部門でも富山の職人は毎年高い評価を受けているという。

 「幸せのおすそわけ」として、結婚式に鯛のかまぼこを贈る風習も根強くあったが、ここ近年では結婚式のスタイルの変化により衰退の傾向に。県内のかまぼこ製造会社は生き残りを図るべく、アイデアを振り絞り時代に合った細工かまぼこの形を模索してきた。そして誕生したのが、このかわいい「細工かまぼこ」だ。各店工夫を凝らした細工は、果物や花、キャラクターなどとにかくバラエティに富む。来県の際にはぜひ、お土産に好みの細工かまぼこを見つけてみてほしい。

 富山県富山市にある老舗かまぼこメーカー『梅かま』の商品。季節ごとにさまざまな絵柄の細工かまぼこが登場する。富山駅に隣接する土産店が集結する『とやマルシェ』ほか、県内の各所で販売中。

記事は雑誌ソトコト2020年6月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photograph by Yukiko Tonami
text by Azusa Iba

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居場 梓

いば・あづさ
富山県出身。東京の雑誌編集プロダクション勤務を経て、地元・富山県へUターン。「富山の日常を旅する」をテーマに掲げたガイドブック『スピニー』の編集人。