『1杯のビールで、地球を救う。』パタゴニアの「ロング・ルート・ウィット」とは?
2019.04.26 UP

『1杯のビールで、地球を救う。』パタゴニアの「ロング・ルート・ウィット」とは?

FOOD

「パタゴニアプロビジョンズ」から新発売となるビール「ロング・ルート・ウィット」の記者発表会を兼ねて、1日限りの「パタゴニア プロビジョンズバー」が開催された。

故郷である地球を救うためにビジネスを営む。

自分たちや仲間たちのクライミング・ギアを作る小さな会社として出発したパタゴニア。現在もアルピニズムを企業理念の中心とし、クライミング、スキー、スノーボード、サーフィン、フライフィッシング、マウンテンバイキング、そしてトレイルランニングを楽しむ人たちのためのウェアを作っている。これらのスポーツはどれも「自然と一体となる瞬間」という得がたい恩恵を与えてくれる。そしてパタゴニア製品の多くはフェアトレード認証済である。

パタゴニア日本支社長 辻井隆行さんは、「『死んだ地球ではビジネスはできない』といった考えがベースにあります。だから、数ある社会問題の中でも環境問題の優先順位が高いと考えているんです。2020年までに世界中のパタゴニアのオペレーションの全エネルギーを再生可能エネルギーにしていきたい。」と語る。

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土を再生する革新的な多年生穀物「カーンザ」を使用して醸造された「ロング・ルート・ウィット」

パタゴニアが日本では2016年秋から展開している食品事業「パタゴニアプロビジョンズ」。
パタゴニアプロビジョンズ・マネージャー近藤勝宏さんは「食品の流通は一大産業として、2つの環境問題『生物多様性の減少』と『気候変動の問題』を悪化させる原因となっています。そこで、ファッションビジネスと同じことを食についても行おう」とパタゴニアが食品事業に進出した目的を語った。

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 パタゴニアプロビジョンズ・マネージャー 近藤 勝宏さん

また、「環境再生型有機農業は表土を再建し、化学薬品による公害を削減する。さらに気候変動の原因である炭素を土中に隔離します。現存の農地が環境再生型有機農業に移行すれば、世界中の毎年の二酸化炭素排出量の100%を土壌に隔離することができると予測されています。」と近藤さんは語る。

その中で『1杯のビールで、地球を救う。』をコンセプトに、2019年4月25日「ロング・ルート・ウィット」が発売された。土を再生する革新的な多年生穀物「カーンザ」を使用して醸造されている。「カーンザ」とは、「ロング・ルート」=長い根を張る多年生穀物で、大気中からより多くの炭素を土に封じ込め、土壌内の生物の多様性を回復させることができる。このカーンザを世界で初めて商品化したのが、2017年より日本で発売している「ロング・ルート・ペールエール」(4月25日よりロング・ルート・エールから名称変更)であり、それに続くビールが「ロング・ルート・ウィット」だ。

オレゴン州ポートランドにあるホップワークス・アーバン・ブルワリーと共同で、商品化された「ロング・ルート・ペールエール」と「ロング・ルート・ウィット」。これらのビールが食物を育てて生産する手法を変えていくかもしれない。

地球のために、私たちができること、まずは1杯のビールから、考えてみませんか?

https://www.patagonia.jp/provisions.html

※「ロング・ルート・ウィット」は麦芽使用率が50%未満のため日本では発泡酒に分類されます。

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photographs and text by Ryota Nakano