ふたつや、
2020.08.28 UP

移住者が集まる海のまち頴娃町とゲストハウス「ふたつや、」がつなぐもの

PEOPLE

ゲストハウス「ふたつや、」の誕生と挑戦

ふたつや、
空き家再生事業4号物件として改修したゲストハウス「ふたつや、」

ゲストハウス「ふたつや、」は頴娃町石垣商店街の一角に佇む古民家を地元の方々や行政、大学、地元高校生らと一緒に改修して作り上げた宿泊施設 兼 シェアオフィスだ。母屋と離れが2軒並んで建っていることが名前の由来となっている。
2018年8月に開業し、母屋をゲストハウスとして、離れをシェアオフィスとして運営。現在は「宿泊できるサードプレイス」というコンセプトで、単発での宿泊から長期滞在、日中のみのデイユースも受け付けている。

個室
落ち着く個室スペースの壁はDIYで木材を組み合わせて作ったもの

経営しているのは2017年に地域おこし協力隊として頴娃町に移住した蔵元さん。3年間の任期が満了した後も自身の生業として引き続き経営を行いながら、事業と地域の未来を見据えたさまざまな事業展開を行なっている。

ゲストハウス「ふたつや、」を経営する元地域お恋協力隊の蔵元さん
ゲストハウス「ふたつや、」を経営する元地域おこし協力隊の蔵元さん

今年に入り、蔵元さんは「ふたつや、」近くの自身が住む家を頴娃町での長期滞在を希望する方々に解放。シェアハウスとして運用を始めた。同時に、頴娃町で事業を営む経営者たちとのネットワークを活かして、地域の潜在的な仕事と長期滞在客をつなげるコーディネート業務にも取り組んでいる。

蔵元さん「入り口はゲストハウス。そこから頴娃町に中長期的に滞在したいという方の居場所としてシェアハウスを案内できることが強みになっています。実際、今年に入ってからこれまでに6人の方々がシェアハウスに滞在しながら頴娃町に関わってくださっています。
ゲストハウスやシェアハウスで深いコミュニケーションが取れるからこそ、その人が何をやりたいのか、このまちにどんな居場所をつくることができるかがわかってくるんです。まちの産業など、観光だけじゃなく「ここにしかないもの」にどうやって携わっていけるかということを考えて、宿泊だけではない新しい形を常に模索しています」

頴娃町を選んだ決め手は「一緒に動ける仲間たちの存在」

福島かざりさん
フリーライターとして活動しながら頴娃町の地域づくりに取り組む福島 花咲里(かざり)さん

2019年、ゲストハウス「ふたつや、」を取り巻くコミュニティとの出会いをきっかけに、映像クリエイターであるパートナーと一緒に頴娃町へ移住した福島 花咲里(かざり)さん。現在はフリーライター・ブロガーとして頴娃町の情報発信に携わりながら、観光まちづくりの取り組みにも関わっている。

頴娃町を移住先に選んだ一番の理由は「一緒に動ける仲間たちの存在」だそうだ。

福島さん「もともと地域に関わりたい気持ちは持っていました。鹿児島県内のいくつかの地域に仕事で関わりながら、「ふたつや、」が主催していたイベントに参加したりもしていて、移住する前から頴娃町にはちょくちょく足を運んでいたんですよね。
「ふたつや、」に集まるフリーランス同士のコミュニティや、近くの仲間たちと一緒にプロジェクトを考えて動いてる感じがとても羨ましくて、「自分もこの人たちとつながりたい」と思ったことが頴娃町へ移住を決めた大きな理由です」

移住というと意を決して違う環境に飛び込むような印象がある。しかし、「「ふたつや、」の存在が地域への一歩目を入りやすくしている。グラデーションのように、気づいたら移住できていた」と福島さんは語る。

よそ者が気軽に滞在できる居場所としての機能、そしてまちの仕事を編集し仲間を繋げるオフィス機能。この2つを兼ねそろえる「ふたつや、」の存在が、頴娃町に移住者を呼び込む大きなエンジンとなっている。

まちの挑戦はまだまだ続く

石垣バス停と塩や、
石垣バス停と空き家再生事業の1号物件「塩や、」

頴娃町では他にもさまざまな挑戦が現在進行形で動いている。

  • 新たな空き家再生プロジェクト
  • 茶畑に囲まれる宿の開業準備
  • 鉄道を活かしたまちづくりプロジェクト

などなど、挙げればきりがないほどたくさんの動きが、このまちを舞台に巻き起こっているのだ。
頴娃町を愛する地元の方々と移住者たちが紡ぐ数々のプロジェクトは、今後どのような方向へ進んでいくのだろうか。その動向にこれからも注目していきたい。

文章:白水 梨恵
写真:株式会社オコソコ
   青木 健太朗
   白水 梨恵

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