茶畑の中のティーテラスで、贅沢なお茶体験を。静岡の茶畑を未来へ繋ぐ「茶事変プロジェクト」
2020.09.04 UP

茶畑の中のティーテラスで、贅沢なお茶体験を。静岡の茶畑を未来へ繋ぐ「茶事変プロジェクト」

LOCAL

お茶はもっと自由に楽しめる。

 「茶の間」以外に、「茶事変プロジェクト」として実施されている企画はどれも、これまで考えられてきた“お茶”のイメージを超えて、新たな楽しみ方を提案してくれるものが揃う。

 「これまで、お茶は『こういう知識がなきゃ』とか『こういう道具がなきゃいけない』といったイメージがあったと思いますが、茶事変のコンテンツは、お茶に全く興味がなかった人でも楽しめるものを目指しています。なので、そこから徐々に体験してもらうことで、お茶ってこんなに美味しいんだとか、こんな楽しみ方ができるんだっていう気付きに繋がっていけばいいなと思っていますね」

茶事変_お茶

 鈴木さんがそう話す通り、個人がお茶を楽しむのに、さまざまな作法やマナー、難しい知識はなくてもいいのだ。コーヒーや紅茶を楽しむように、お茶も日常の中でもっと自由で気軽に楽しめるはず。“お茶”に対する古いイメージをアップデートさせながら、この「茶事変プロジェクト」は続いている。

自宅で楽しめる、新しい日本茶レシピ。

 そして、家で楽しめるお茶のアレンジレシピも教えてもらった。これは「茶事変プロジェクト」の取り組みにもある「合組」という技法を用いたレシピで、プロジェクトの主要メンバーである、富士山まる茂茶園 五代目 本多茂兵衛さんによって考案されたもの。ゆったりとしたおうち時間のお供に、ぜひ作ってみては。

ストレスを吹き飛ばし、免疫力UP!「ジンジャーグリーン」

ジンジャーグリーン

[用意するもの] 

  • ボトル(ペットボトルや水筒などでも可能)
  • 煎茶 15g
  • 干し生姜 3g
  • クローブ 2かけら(なくてもOK)
  • 砂糖 50g
  • 水 1 リットル

[作り方]

  1. 容器に入れた水に、煎茶、生姜、砂糖、クローブを投入する。
  2. 冷蔵庫で10時間ほど抽出する。 
  3. 途中で成分が水に溶け込みやすくなるように2時間おきに撹拌する。 
  4. 急須や茶こしを使って、できた冷茶を濾しながらボトルや水筒に移す。

[補足]

  • 体重増加が気になる方は砂糖をオリゴ糖などにしても◎。
  • 水の代わりにソーダ水で作ると喉の殺菌効果も高まり、さらに美味しくなります。
  • 作ってから 2〜3 日で飲みきるようにしてください。

心に溜まった不安を解く「ほうじシナモン」

ほうじシナモン

[用意するもの]

  • ほうじ茶 5g
  • シナモンパウダー 0.5g
  • カルダモンパウダー 0.5g
  • ミルク 200g
  • 黒糖 13g

[作り方]

  1. 鍋にミルク黒糖ほうじ茶を入れ弱火で煮る。
  2. 沸騰する直前に火を止めて 1 分ほど茶葉を抽出する。
  3. マグカップにシナモンパウダーとカルダモンパウダーを入れておく。
  4. 急須や茶こしを使って濾しながら、マグカップに鍋で作ったお茶を注ぐ。

[補足]

  • 体重が気になる方は、砂糖をなくしたりミルクの代わりにお湯で作っても美味しいです。
  • カルダモンの代わりに白胡椒を入れて雰囲気を変えてみても楽しめます。
  • 煮るときに、ゼラチン 4g を加えてゼリーにしても◎。

 「茶事変プロジェクト」の公式ページには、基本的なお茶の淹れ方や、豆知識なども豊富に紹介されている。例年に比べて自宅で過ごす時間が増えている今、身近なお茶の存在を見直してみるのもいいだろう。身近だからこその、新たな楽しみ方や発見があるかもしれない。

茶畑のある美しい風景を、未来へ繋ぐために。

 最後に「まずは気兼ねなく『茶の間』へ来てもらって、好きなお茶や好きな景色に出会ってもらえればいいなと思っています」と鈴木さんは話してくれた。

 お茶を取り巻くさまざまな課題もあるが、まずはシンプルに、お茶の美味しさや楽しさを体感してほしいと考えている。それは、お茶そのものだけでなくとも、お茶が作られる茶畑の美しさや、そこから見える絶景でもいい。まずはお茶が育つこの場所に来てもらい、それぞれが何かを感じてもらうことが大事なのだ。

茶の間_黄金の茶畑

 そして今、急須でお茶を淹れる機会が少なくなったことで、ますます生産者の顔は見えづらくなっている。だからこそ、生産に関わる茶農家さんたちと出会い、お茶に込められた思いやストーリーに触れる「茶事変プロジェクト」のさまざまな体験は、お茶との向き合い方を考えるきっかけになるはずだ。そうしてより多くの人に自然なかたちでお茶の魅力が伝わっていくことこそが、静岡の大地が育んできたこの茶畑のある風景を守り続けることに繋がっていくのかもしれない。

Miho Aizaki

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