東京で農家を営む新潟の家族と働く。調布のおむすびカフェ「micro-cafe」
2021.02.06 UP

東京で農家を営む新潟の家族と働く。調布のおむすびカフェ「micro-cafe」

LOCAL

 東京・調布市にある、おむすび cafe & dining「micro-cafe」。ここは、多くの家が建ち並ぶ住宅街のなかで、新潟の空気がゆったりと流れる場所。カフェの飲食メニューや店内に並ぶ物産品のひとつひとつに“新潟”を感じられる空間は、近隣住民だけでなく、遠方に住む県内出身者やゆかりある人びとで賑わっている。

地元で愛される食材が並ぶ、micro-cafe。

 JR中央・総武線「三鷹駅」と京王線「つつじヶ丘駅」のあいだ。閑静な住宅街の一角に、「micro-cafe」はある。

 毎日、自家精米して炊き上げられる新潟県産コシヒカリのおむすびをメインに、新潟の食にこだわったメニューが並ぶカフェレストラン。わかりやすい“新潟名物”というよりも、地元の人びとに愛され続ける食材や調味料を使った定食や丼のメニューが並ぶ。

メニュー
種類が豊富な食事メニュー。お肉もお魚も選べる。

 この日に注文したのは、「新潟満載御膳」と名付けられた定食セット。おむすび2つに、特製醤油ダレに漬け込んだ鮭の焼き漬けや、越後もち豚を使った角煮などのお惣菜4種類と、豚汁などの3種類から選べるスープ、そしてデザートの笹団子がついたボリュームたっぷりの定食メニューだ。おむすびの具材は、20種類以上のなかから好きなものを選ぶことができる。今回は鮭ハラミと佐渡産岩もずくのりを選択し、スープは冬限定の粕汁を選んだ。

素朴で優しい、家庭の味。

 お店のメインとなるおむすびは、やわらかすぎず、固すぎず、絶妙な力加減で握られている。全体を大きな海苔にしっかりと包まれ、最後まで崩れることなく食べやすい。1個が大きなおむすびのなかには具材もたっぷりで、おむすびだけでも満足できてしまう。

新潟満載御膳
「新潟満載御膳」。バランス良く、品数が多いのもうれしい。

 御膳のなかでおむすびと一緒に添えられたお惣菜や粕汁は、どれも丁寧で優しい味わい。特に粕汁は、ふわっと香る酒粕の香りと甘みが冷えた体に沁みて、寒ければ寒いほどより一層おいしさを感じられるだろう。外食していることを忘れるような、どれも家庭の味を思い出す懐かしさや温もりを感じる味わいだ。

 店内で食事をしている間、テイクアウトのおむすびを買いに来るお客さんも絶えない。なかには、おつかいを頼まれやってきた子どもたちの姿もあった。そんな子どもたちを温かく迎える店内の様子からは、近隣の人たちから長年愛されてきたお店だということを実感する。店内に漂う和やかな空気と素朴で温かな手づくりの味わいは、どんな人も包み込む優しさに満ちていた。

店内
木の板の向こう側、カフェスペースの隣には、新潟のアンテナショップコーナーもある。

 そんな「micro-cafe」のオーナーを務めるのは、新潟・妙高市出身の古川優孝さん。ここ調布で店舗を構えるようになってから今年で10年目になる。もともとはオフィス街を巡る、おむすびの移動販売車からスタート。その始まりは「東京にいながら実家とつながりを持ちたい」という思いからだった。

文:Miho Aizaki

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