映像と音楽が心象風景として刻まれる438分の超大作。
2019.09.12 UP

映像と音楽が心象風景として刻まれる438分の超大作。

DIVERSITY

 社会主義時代の末期。ハンガリーの大平原にある寂れた村に、死んだはずの男イリミアーシュが戻ってくる。村人を前に演説を打ち、ある計画への参加を呼びかけるイリミアーシュは、彼らにとって救世主か、災いなのか。1994年に完成したタル・ベーラ監督の代表作にして、日本初公開となる『サタンタンゴ』。satantango_sub2

 牛舎から放たれた牛/降り止まぬ雨でんだ道を、酒を求めて歩く医者/木立の間を駆け抜けてゆく少女/酒場で踊り続ける村人/廃墟と化した荘園の屋敷へ移動する農民……。風景と同化した人々を延々と映す長回しのモノクロ映像と、そこにシンクロする音楽が、観る者の胸に心象風景として刻まれる全12章438分の超大作。

『サタンタンゴ』
9月13日(金)より、シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町にてほか全国順次公開

text by Kyoko Tsukada

記事は雑誌ソトコト2019年10月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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