コロナ禍をきっかけに多拠点生活。小林未歩さんが語る一つの場所に留まらない魅力とは。
2021.04.04 UP

コロナ禍をきっかけに多拠点生活。小林未歩さんが語る一つの場所に留まらない魅力とは。

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新型コロナウイルス感染症により在宅ワークが広がりつつある現在。パソコン1つあればどこにいても働けることもあり、多拠点生活をはじめとした新しいライフスタイルが広がりつつある。小林未歩さんもその一人。現在は神奈川、静岡、岡山、宮崎を中心に多拠点生活を送っている未歩さんに話を聞いてみました。

 
小林未歩さん/神奈川県出身。株式会社 温故知新に入社し全国各地の宿やホテルを運営、プロデュース中。フリーとして地方の食や観光の企画に携わることも。画像提供:小林未歩さん

コロナ禍によるライフスタイルの変化

三嶋 多拠点生活のきっかけを教えてください。

未歩さん 「新型コロナウイルス感染症」によるライフスタイルの変化が一番のきっかけです。もともと仕事柄、出張も多かったのですが会社に徒歩で通うために都内に家を借りていました。ですが新型コロナウイルス感染症で完全リモートワークになり、家とスーパーの往復ばかり。誰とも合わない時間も多く、次第に高い家賃を払ってまで都内に住む必要性があるのかと考えるようになりました。

三嶋 確かに。完全リモートワークになってしまえば、都内に住む意味も薄れていきますよね。

未歩さん そうなんです。もともと出張で年間2か月近くは家を空けていた状態でしたし、もしかしたら家を持たなくても生活できるのかも?と思い立って2020年7月に家を引き払いました。

三嶋 現在はどのような形で多拠点生活をされていますか?

未歩さん ホテルと実家を行き来しながら暮らしています。実家が神奈川県にあるので、家を引き払ったときに残った大きな荷物や住民票は実家に移しました。

三嶋 ホテル暮らしと聞くと金銭面でお金がかかりそうなイメージもありますが、実際はどうなのでしょう?

未歩さん 都内に住んでいた頃は家賃が12万円くらいでした。私の場合、定額制住居のサービス利用で約8万円。また定額制住居のサービスとは別でホテルを予約することもあり、その分を入れるとほぼ同じくらいで収まっています。

三嶋 通信費、光熱費も含まれているし、住んでいる場所によっては多拠点生活のほうが安くなることもありそうですね。

未歩さん そうかもしれないです。それに家賃を払っていた分を自分の経験や体験に変えられたことは大きなメリットだなと感じています。さまざまな地域に行くことで1日1日が鮮明になり、出会いと経験の総量が増えたことで仕事に対してのインスピレーションも湧くようになりました。

三嶋 多拠点生活をはじめると聞いた時、未歩さんのご家族はビックリされたんじゃないですか?

未歩さん 学生の頃から一人旅で長期間、海外へ行くこともあったので、「また何かやり始めたんだな。」といった反応でした。郵便物などの確認も兼ねて実家に月に1週間ほど滞在するようになりましたが、都内にいたときより私に会えるとむしろ喜んでくれています(笑)。

 
訪れた先で得られるさまざまな出会いと経験が仕事に繋がっている。画像提供:小林未歩さん

多拠点生活のスケジュール

三嶋 多拠点生活のスケジュールを教えてください。

未歩さん 緊急事態宣言中はどうしてもずらすことができない仕事関係の移動のみですが、基本的には実家に約1週間、各地域でも1~2週間ほど滞在して移動するといったスケジュールです。

三嶋 月に3~4回移動する感じですね。

未歩さん 多拠点生活をはじめたころは色んな場所へ行ってみたくて3日くらいで移動することもありました。ですが移動頻度が増えると身体的、精神的にも疲れてしまうことが多く、1週間ほど滞在する今の形に落ち着きました。交通費が抑えられるのもメリットですね。

三嶋 荷物はどのくらい持って移動していますか?

未歩さん 機内に持ち込めるサイズのキャリーケース1つと、カバンが1つ。中身は2~3日分の着まわせそうな服と化粧品などの日用品、あとはカメラなど。冬で荷物がかさばる時には大きめのバッグパックを使用するときもあります。そういえば仕事の関係で一度、冬に山口、鹿児島、北海道を行き来することがあり、鹿児島はまだ暖かいんだけど北海道は寒いときに服どうしよう……みたいなことはありましたね(笑)。できるだけ薄くて暖かい上着を探してコンパクトに収まるように工夫して乗り越えました。

 
画像提供:小林未歩さん

文:三嶋利奈

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