地域のお金とありがとうを循環させる。東広島市のコミュニティを豊かにする仕組み屋さんの話
2021.04.15 UP

地域のお金とありがとうを循環させる。東広島市のコミュニティを豊かにする仕組み屋さんの話

PEOPLE

きっかけは、アメリカで出会ったファーマーズ・マーケット

「花火ではなく、“炭火”であり続ける。これはまちづくりをしている先輩からの言葉なんですけど、ずっと大事にしています。派手で人は集まるけど一過性で終わってしまうものより、僕たちの暮らしに必要で、炭火のようにじんわりと温かいものを。地味だし、日の目を浴びないことが多いんですけどね。」

山田さん

そう語るのは、広島県東広島市で「合同会社ひとむすび」の代表を務める山田芳雅さん。自身を「仕組み屋さん」と紹介する山田さんは、地域の中で数多くのプロジェクトを発足させ、ひと・もの・おかね・ありがとうの循環を促すべく活動しています。

出身は三重県四日市市。広島大学の生物生産学部に進学し、広島県東広島市へとやってきました。この時から山田さんの移住物語が始まるわけですが、初めは本当の意味でこの土地の人間にはなっていませんでした。

山田さん「大学時代の前半は、全然志も高くないし、大学つまらないなぁとしか思っていなかったです。後ろの席で講義を受ける、あるあるな大学生でした(笑)」

転機は、大学3年次に参加した海外農業研修プログラム。アメリカで1年半、農家に住み込みで働きながら、本格的に農業を学んできました。そして、そこで見たファーマーズ・マーケットに感銘を受けた山田さん。帰国してすぐに、アメリカで見たファーマーズ・マーケットを日本でもやりたい!と友人たちに伝え、プロジェクトを始めていきました。これが、ひとむすびの始まりです。

ひとむすびマーケット

山田さん「僕の大学生活は、3年生から始まったんです。それまでは何もしていなかったと同じ。当時はTOEICも300点台とかで、英語が全くできないままアメリカに飛び込みました(笑)でも、環境を変えないと自分も変われないって分かっていたので、そのためにはアメリカに行くしかないなって元々分かってたんですよね。」

広島で活動を始め、大学4年次にはひとむすびの法人格を取得し会社を設立。また、その少し後の2017年から東広島市豊栄町の地域おこし協力隊としても活動をスタートさせ、ひとむすびと協力隊の二軸で地域のプロジェクトに多数チャレンジしていきました。

学生団体ひとむすびを設立したメンバーの3人
学生団体ひとむすびを設立したメンバーの3人。(写真左:山田さん)

帰国し、広島に帰ってきてからの山田さんは、本当の意味で地域に根を下ろし始めることになります。地方移住において、必ずしも住み始めてからすぐにその土地の人間になれる、というわけではありません。大学進学を機にやってきた移住と、事業を始めてからの定着化。山田さんがひとむすびを興したその後の物語を聴きました。

文:Kyosuke Mori
写真提供:山田芳雅

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