奈良・下北山 むらコトアカデミーインターンシップレポート。下北山村を感じる3日間。
2019.09.18 UP

奈良・下北山 むらコトアカデミーインターンシップレポート。下北山村を感じる3日間。

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村での暮らし、働き方、伝統を知り、自らの生き方を考える。

 奈良県・下北山村は、奈良県南東部に位置する人口900人弱の村。山に囲まれた奈良県の中でも海に近い場所で、温暖な気候と豊かな自然が特徴だ。下北山村とソトコトが主催する関係人口育成講座「むらコトアカデミー」では、全5回の講座で都市部在住の受講生が下北山村の魅力を知り、交流を深め、自分たちならではの関わり方を見つけていく。7月13日〜15日に行われた現地実習では、下北山村に住む多くの方々に出会うことができた。

 1日目。JR熊野市駅からバスで40分ほど北に進むと下北山村に到着。さっそく、村で人気の土曜朝市にて『サポートきなり』の渡部みなみさんから話を聞く。続いて歴史民俗資料館で下北山村の歴史を学んだり、3年前に移住したご夫婦から村での暮らしを聞いたりと、徐々に下北山村に触れていく。

⑦コワーキングスペース「BIYORI」で記念撮影。
コワーキングスペース「BIYORI」で記念撮影。

 2日目。木材を加工する下北山製材所や、特産品の柑橘類・じゃばらを育てる農園、そして村の名所である下北山スポーツ公園を見学。まるでダムの下から見上げるような圧倒的な景色を前に、ここで音楽フェスを開催してみたいとの声が上がる。そしてイラストレーターの上村恭子さんからは、下北山村のお土産をつくるうえでの工夫を教えてもらった。続いて訪れたコワーキングスペース『BIYORI』では、移住したばかりの2人から暮らしや働き方の変化を聞き、村のゲストハウスで外部から人を迎え入れる視点を教わる。夜のBBQでは2日間で出会った方々をはじめ、村長・副村長も交え、遅くまで話が尽きない夜となった。

⑧夜はBBQで受講生と住民が交流を深めた。
夜はBBQで受講生と住民が交流を深めた。

 3日目。村の特産品である南朝味噌の工場を訪れたあと、鬼の子孫が住んでいたといわれる前鬼へ。宿坊を営みながら、代々この場所を守る五鬼助義之さんに話を聞いた。

鬼の伝説が残る前鬼の里。なかには樹齢数百年の樹も。
鬼の伝説が残る前鬼の里。なかには樹齢数百年の樹も。

 充実の3日間を振り返り、受講生からは「魅力がありすぎて消化しきれない」との声も。「下北山村は交通の面では不便かもしれないが、不便だからこその暮らしや文化がある」、「ここでの出会いを出発点にしたい」と、それぞれ刺激を受けた様子。4年前の初回から本講座を見守る奈良県庁の福野博昭さんは「外の人との交流が盛んになり、下北山村はこの3〜4年でだいぶ変わった」と語る。今後、さらなる変化が起こりそうな下北山村に注目!

photographs by Yuta Togo & SOTOKOTO
text by SOTOKOTO

記事は雑誌ソトコト2019年10月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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指出一正

さしで・かずまさ
月刊『ソトコト』編集長。1969年群馬県生まれ。島根県「しまコトアカデミー」、静岡県「『地域のお店』デザイン表彰」、奈良県「奥大和アカデミー」、奈良県下北山村「奈良・下北山 むらコトアカデミー」、福井県大野市「越前おおの みずコトアカデミー」、和歌山県田辺市「たなコトアカデミー」、高知県津野町「地域の編集学校 四万十川源流点校」など、地域のプロジェクトに多く携わる。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部「わくわく地方生活実現会議」、「人材組織の育成・関係人口に関する検討会」委員。内閣官房「水循環の推進に関する有識者会議」委員。環境省「SDGs人材育成研修事業検討委員会」委員。著書に『ぼくらは地方で幸せを見つける』(ポプラ新書)。趣味はフライフィッシング。