きっかけは、母への想い。島根県・海士町 ーSUSTAINABLE DESIGN
2019.09.22 UP

きっかけは、母への想い。島根県・海士町 ーSUSTAINABLE DESIGN

LOCAL

 島根県の隠岐諸島にある町の一つ、海士町に私は暮らしている。夏になると、私が住んでいるシェアハウスには、「離島ワーホリ」に参加する大学生が全国から集まってくる。「離島ワーホリ」は離島に中長期滞在をするというプログラムで、参加者の出身地はばらばら、大学も違うし、学部も違う。ひとつ共通点があるとしたら、どんな理由やきっかけであれ、「夏を離島で過ごすことに決めた」ということくらいか。

 大学生たちは、「離島の暮らし」へ旅をしにくる。私にとっては見慣れてしまった島の風景を、ピュアな感覚で受け入れる。シェアハウスから職場までの通勤路は車で約20分の道のりだけれど、その途中で「写真を撮りたいので、車を停めてもらえますか?」と一声かけられると、そっか、といつも見ている風景が、絶景だったということを思い出す。私のいつもの風景は、大学生たちからすると、旅先の非日常だったりする。そんな、彼らにとっての旅先に、私の暮らしがある。

記事は雑誌ソトコト2019年8月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photograph & text by Akihiko Ota

キーワード

太田 章彦

おおた・あきひこ
海士町観光協会スタッフ(離島ワーホリ担当)、写真家。島根県松江市生まれ。限界集落をテーマに撮った作品で「nikon juna21」に入賞。作品発表後、海士町へ移住。