歴史と多様性を考える食卓。ライスターフェル ーSUSTAINABLE DESIGN
2019.10.07 UP

歴史と多様性を考える食卓。ライスターフェル ーSUSTAINABLE DESIGN

FOOD

 かつての植民地政策も背景に、移民や難民を受け入れ続けてきたオランダには、多様な人たちが暮らす。結果の一つとして、飲食店が充実した。南米唯一のオランダ領であったスリナムの料理店なんかもある。

 そして僕が興味深く思っているのが「ライスターフェル」だ。インドネシアがオランダの植民地であった時代に考案された料理。当時のオランダ農園主が食したとされるもので、ご飯とともに数十種類の料理が一斉に並べられる。

 富や権力の象徴のようにも思える豪勢な食卓。植民地政策の歴史を考える、よいきっかけとも感じる。一方で、いっぺんに料理を出させることには、もしかしたら料理を作ったインドネシアの人に対するオランダ人のやさしさとも想像してみたり(一品ずつ料理を出すのはたいへんだから)。

 でも、ご飯にさまざまな味付けの料理をいろいろ載っけて混ぜて食べるのが、ただただ単純にうまくって。どんなことにも多様性って大事だなってのが、僕の結論だ。

記事は雑誌ソトコト2019年11月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photograph & text by Yuki Inui

キーワード

乾 祐綺

いぬい・ゆき
編集者。写真家。環境、海、手仕事などを主なフィールドに、フォークロアなトピックを探して全国各地へ。最近では日本と関わりの深い、ポルトガルやオランダ、メキシコなどの取材に飛び回る。