KLMオランダ航空の未来へ向けた取り組みとは。
2019.10.13 UP

KLMオランダ航空の未来へ向けた取り組みとは。

NEWS

2019年10月7日に創立100周年を迎えるKLMオランダ航空。運航開始以来、大切にしていること、そして100周年に寄せて掲げる、未来を考えた計画、「Fly Responsibly‐フライ レスポンシブリー(責任ある航行)」について紹介します。

 日本から唯一直行便でオランダへ行ける定期便を運航する、KLMオランダ航空。1919年10月7日に創立した、KLMオランダ航空の「K」は、オランダ語で王立を意味する「Koninklijke」の頭文字で、創設時の名称のまま続く、世界でもっとも古い航空会社の一つだ。スキポール空港を拠点に、全世界の主要都市との航空網を持ち、日本では成田と関西の両国際空港共に、毎日就航。オランダデザインの客室とフレンドリーなサービスで、ヨーロッパへ快適な空の旅を提供している。

 今回の特集ではサスティナブルやサーキュラーエコノミーの分野に関する、さまざまな企業や人に出会ったが、KLMオランダ航空も例外ではない。創立100周年を迎えるにあたり、その100日前の6月29日に同社は、世界に向けて航空業界と地球の未来についての画期的な発表を行った。それが「Fly Responsibly‐フライレスポンシブリー(責任ある航行)計画」だ。より持続成長可能な航空産業の未来を追求することを目的に、あらゆる業界関係者に利害を越えて協力することを呼びかけたのだ。

 今回の計画発表の背景には、航空産業によるCO2排出量の課題がある。人類が作り出す世界のCO2排出量の2〜3パーセントは航空産業であるという現実。人口や貿易、地球全体の富の増加により、この割合は将来的に増加する可能性があるという指摘もある。航空会社としての使命感と、それを業界全体で取り組んでいこうという真摯な企業姿勢が、そこにはあるのだ。

100周年記念特別塗装の特別機と、1930年代に活躍したDC-2の合成写真。
100周年記念特別塗装の特別機と、1930年代に活躍したDC-2の合成写真。

Fly Responsibly

業界の垣根を越え、持続成長可能な未来を考えるための計画

 エールフランス-KLMグループは、環境負荷を抑える各種取り組みを行い、2011年度と比較して2018年度は乗客1人当たりのCO2排出量を17パーセント減少させることに成功。グローバルなサスティナビリティ活動の指標となる「Dow Jones Sustainability Indexes」でトップ3の地位を14年間継続し、2019年度版の航空会社部門では再び1位を受賞。これらの活動を維持するため、さらには業界全体で取り組まなければならないという使命感から、「未来を考える計画」がスタートした。

自社が行っている持続的発展のための実例やツールを積極的に公開、共有することを発表した。
自社が行っている持続的発展のための実例やツールを積極的に公開、共有することを発表した。

 具体的な取り組みとしては、燃費効率の高い機材への刷新、持続成長可能な航空燃料プラント開発への協力、デルフト工科大学との共同研究で高い燃費効率が期待される「フライングV」と呼ばれる革新的な航空機コンセプトの発表などがあるが、驚くべきは、KLMオランダ航空がおよそ10年前から構築してきたCO2ゼロカーボンオフセットプログラムを、ほかの航空会社に、無償提供することを決めたことだ。

Future

100周年とKLMのこれから

 代表取締役社長兼CEO・ピーター・エルバースさんは同社の100周年にあたり、「過去100年間、弊社の起業家精神とイノベーションの追求は、航空業界で常に先駆的な役割を果たしてきました。100周年は我々の熱意へのコミットメントを再確認する機会。お客様を常に第一に考え、世界中に路線を展開するエアラインになる確固たる決意とともに、さまざまな価値や情報を他社と共有し、航空産業の持続成長可能な発展を追求していきたい」と未来のあり方について話した。

6月29日にスキポール空港の格納庫で行われた、祝賀イベントの様子。祝賀式典では、オランダのインフラ及び治水管理担当のコラ・ファンニーヴェンハウゼン大臣がスピーチを行った。
6月29日にスキポール空港の格納庫で行われた、祝賀イベントの様子。祝賀式典では、オランダのインフラ及び治水管理担当のコラ・ファンニーヴェンハウゼン大臣がスピーチを行った。

記念サイトOPEN!
100周年に関する最新ニュースや貴重な歴史映像、記念グッズのオンラインショップなどを集めた記念サイトを開設!
https://klm100.com

記事は雑誌ソトコト2019年11月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

text by Yuki Inui

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