二拠点でマタニティ生活を行い、子育てを行うには、早めの準備が必須。ー 田舎と田舎の二拠点生活13
2019.10.30 UP

二拠点でマタニティ生活を行い、子育てを行うには、早めの準備が必須。ー 田舎と田舎の二拠点生活13

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 出産予定日は7月末。出産後も二拠点生活をする予定なので、赤ちゃんを迎える環境づくりも二拠点分が必要だ。また、国や自治体の助成を受ける場合、二拠点生活をしていると手続きが多い。大人が増えるのと、赤ちゃんが増えるのとはわけが違う。

安定期など、体調がよいうちに準備と手続きや条件の確認を。

 私一人が夫の家に増えるだけであれば、2、3泊用のキャリーバッグ1つに必要なものを入れて小豆島から持っていけば1か月でも平気で過ごすことができるが、赤ちゃんが増えるとなれば話は別。無理なく準備するコツは「早めに」。できれば安定期に行うことだと振り返って思う。時間がかかるし、お腹が大きくなるにつれて体の不調も出てきやすい。何より予定日より早く生まれる可能性もある。

 妊娠や出産、育児情報を掲載するWebサイト「たまひよ」によると、マタニティ・ベビー用品にかかった平均費用は約13万円。二拠点分ならば26万円になる。妊娠がわかったら必要なものや購入場所の情報を集め、条件がよいものを探して費用を抑えよう。参考までに伝えると、友人にもらったり、フリマアプリ「メルカリ」で探したりして、幡豆の家の分は3万円内に収めた。

 さらに、マタニティ・ベビー用品を置いたり、赤ちゃんの怪我や事故を起こさない対策をするため、家を改装する必要がある。二拠点分あるし、改装が進むたびに「これもやらないと」と気づかされ、想像以上に時間がかかった。こちらもお早めに。

 なお、二拠点を行き来する際、船移動が必須なのだが、出産予定日1か月を切ると制限される。これは飛行機も同じ。陸から離れた場所で産気づいたらどうしようもないからだ。もし乗るとしても、出産予定日の28日前から8日前までなら、診断書の提出が必要。出産予定日から7日以内なら、診断書の提出と、医師の同伴が必要だったりする。条件は運営する船や航空会社によって違う。さらに、産後の1か月検診で許可が出るまでは二拠点間の移動もダメだと言われている。つまり最低でも2か月間は拠点を移動できなくなると心得ておこう。

 出産準備はどうしたらいいのか戸惑うもの。赤ちゃんによっても合う合わないがあるので、産んでから臨機応変に対応したいところだけれど、どの先輩ママからも、「産後1か月間は横になって体を休ませたほうがいいし、子育てに必死で部屋を整える余裕がないよ。予め整えておきなよ」と聞く。

 また、国や自治体の助成を受けるための手続きや、国や自治体が運営する教室の受講も妊娠がわかったら早めに確認しよう。二拠点生活は手続きが多いし、出産関係の教室は、妊婦の住民票がある場所じゃないと受講できなかったりする。

 以上が、私の反省を込めた経験談(笑)。

ある日の新米夫婦

 幡豆の出産準備は大ごとだった。まず、家には軽トラしかなく、チャイルドシートがつけられないため、車を買う必要がある。出費が多い時期に車を買うのは痛手で、8か月ほど練りに練って、出産予定日1か月前になんとか納車……。ギリギリ練習ができた。また、生活を「シェアハウス」で行ってきたが、さすがに赤ちゃんがいる環境はみんなに申し訳ないので、離れの棟に洗濯機を設置したり、台所をつくったりすることに……。

記事は雑誌ソトコト2018年9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

文 ● 黒島慶子
イラスト ● 宮本貴史

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黒島慶子 

くろしま・けいこ
醤油とオリーブオイルのソムリエ&Webとグラフィックのデザイナー。小豆島の醤油のまちに生まれ、蔵人たちと共に育つ。20歳のときから小豆島を拠点に全国の蔵人を訪ね続けては、様々な人やコトを結びつけ続ける。2017年7月6日に、愛知県の幡豆で無農薬で大豆と米を育て、米・豆・麦の麹を作る『宮本農園・みやもと糀店』の宮本貴史と結婚。高橋万太郎との共著『醤油本』を出版。