無事出産!二拠点生活の子育てスタート!ー 田舎と田舎の二拠点生活14
2019.11.01 UP

無事出産!二拠点生活の子育てスタート!ー 田舎と田舎の二拠点生活14

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 7月28日に愛知で無事出産した。

 出産予定日1か月前から船や飛行機に乗ることは制限されるうえに、産後も1か月検診でクリアするまで外出は控えるよう言われている。そこで出産予定日の1か月以上前から愛知で過ごして愛知で産み、1か月検診後に小豆島に移動し、現在小豆島で子育て中だ(執筆時は9月)。

出産前後に関しては、多拠点生活が普通だった。

 妊娠中、産婦人科や保険センターなどいろんな場所で、出産前後はどこで過ごすかと尋ねられた。その度に二拠点の移動予定を伝え、そして「その後も二拠点を行き来しながら育てようと思っています。移動するタイミングと頻度は、病院にも相談しながら決めます」と伝えた。お固めの場で、二拠点生活という稀有なスタイルを伝えたら、「何考えているんですか!」と、説教されそうな気がして内心ドキドキする。しかし、意外にも毎回笑顔であっさり「そうですか」と返ってくるから拍子抜け。

 なぜ……? と首を捻ってハッと気づいた。「妊娠」「出産」「子育て」に関しては、多くの人が結婚後にできた新拠点と、実家を行き来しながら乗り越える。実は、多拠点生活が「普通」なのだ。通っていた産婦人科には、国境を越えて行き来しながら出産前後を乗り切る外国人もたくさんいたので、国内移動なんて驚かれるわけもない。

 ただし、「拠点を行き来する=里帰り出産」がほとんどで、その逆はあまりないそう。「里帰り出産ではない」と伝えたら初めて「えっ?」と驚かれる。新拠点で産む場合は、実家からお母さんが手伝いに来るか、産後も実家をあまり頼らずに夫婦で乗り切るパターンが多いそう。

二拠点生活のおかげで、スムーズに実家を頼ることができる。

 里帰り出産を選ばない理由の一つに「生活環境」が挙がる。実家から離れて過ごす期間が長いと、自分に合った生活スタイルが新拠点で確立するため、実家生活に居心地の悪さを感じる人がいる。また、里帰り出産を終えて新拠点に戻った時に、改めて育児の態勢を整える必要があるのも、産後未回復の母体には負担が大きいもの。

 しかし、日頃から新拠点と実家を行き来している私は、生活スタイルも育児準備も両方で整っているので、どちらでもすんなり子育てを始めることができた。準備を頑張った甲斐があったな(笑)。

 ただし無理は禁物!日頃は細かいことを気にしない私も、さすがに産前産後は病院で診察を受け、医師の許可を得てから移動を決め、移動のタイミングや交通手段、事前準備のアドバイスをもらった。今後も病院や保健師さんに相談しながら、赤ちゃんを第一に考えて拠点を移動していく。

ある日の新米夫婦

本文画像

 7月28日午前2時28分。2936gの元気な女の子を無事出産した。里帰り出産をしたほうが産後1か月間が楽だったに違いないが、命がけの出産に夫が立ち会い、過酷な最初の1か月を夫と乗り切ったことで、家族の深い絆を築くことができた。初めが肝心だと改めて実感し、1か月検診後すぐにもう一つの拠点である実家に帰り、実家の両親との絆を築くことにした。

記事は雑誌ソトコト2018年11月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

文 ● 黒島慶子
イラスト ● 宮本貴史

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黒島慶子 

くろしま・けいこ
醤油とオリーブオイルのソムリエ&Webとグラフィックのデザイナー。小豆島の醤油のまちに生まれ、蔵人たちと共に育つ。20歳のときから小豆島を拠点に全国の蔵人を訪ね続けては、様々な人やコトを結びつけ続ける。2017年7月6日に、愛知県の幡豆で無農薬で大豆と米を育て、米・豆・麦の麹を作る『宮本農園・みやもと糀店』の宮本貴史と結婚。高橋万太郎との共著『醤油本』を出版。