時間を溶かし、次の世代へ。仁井田本家 貴醸酒 ーSUSTAINABLE DESIGN
2019.11.06 UP

時間を溶かし、次の世代へ。仁井田本家 貴醸酒 ーSUSTAINABLE DESIGN

FOOD

 仁井田本家は福島県郡山市の田村町にある蔵元で、創業は1711年。農薬や化学肥料を一切使わず栽培した自然米だけを使い、醸造アルコールを添加せず、酵母無添加(蔵つき酵母)で酒造りをしている。2003年から耕しはじめた自社田では有機肥料も使わず、稲わらのみを田んぼに返す「無肥料自然栽培」を採用。田植え、草刈り、稲刈りなどを共に行う「田んぼのがっこう」を開き、美しい田園風景を後世に残そうとしている。

 創業300年の節目を迎えた2011年、「百年貴醸酒」を造りはじめた。水の代わりに前年の貴醸酒で仕込み、次の年へとバトンをつないでいく特別なお酒だ。ボトルに浮かぶ「一〇〇」の文字の、上の◯は十の位、下の◯は一の位を表し、仕込みの年月を示す。1年ごとに目盛りが1つずつ増えていき、100年後の2111年には、月が満ちるように2つの円が白く満ちることになる。子どもの成人式、還暦を迎える日、金婚式……未来を思い描いて熟成させておくのもいいだろう。

百年貴醸酒2019
精米歩合70パーセント、アルコール度16度。さらりと滑らかでありながら洋菓子を思わせるような上品さと濃密な甘みがあり、食前酒やデザート酒として楽しめる。洗練されたデザインのラベルなので、贈り物にもおすすめ。720ml、化粧箱入り。全国の酒屋のほか、オンラインストアから購入可能。●3300円(仁井田本家 https://niida1711.shop

記事は雑誌ソトコト2019年12月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

photographs by Jiro Matsushita
text by Emiko Hida

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