しまなみ自然学校
2020.01.20 UP

連載 | FC今治が、今治.夢スポーツである理由。 | 2 はじめてをやってみよう!~しまなみ野外学校がってんの今月~Vol.0

PEOPLE

遺伝子がブルブル震える震えるような…そう遺伝子にスイッチが入るような自然体験へ行こう!剥き出しの自然環境の中でなくてもスイッチみたいのなの入るよね。でもねっ、僕たちは、この地球の上に生きている。遠いソラの上から見つめたら、みんなの街も砂漠も海も人も車もどこもかしこも一緒な訳で…地球。今、僕たちはどこに向かう事がいいんだろうって、もういっちょ、僕らの地球のツルんとした部分の上で原体験。そんな日常と非日常が入り交じる“しまなみ”からの小さなお話にお付き合いいただけると嬉しいです。

瀬戸内海を歩いて

1

2

3

今日は2つの島を越える事が出来ました。えっちらほっちら上り坂。登っては下り、登っては下りが続く島の峠。ここの数キロは、3日目だし、きっとキツいだろうな…。
力を合わせて越える事ができるかな。そんな事を思いながら、今年秋頃に学生たちと共にリアカーを引いて四国を目指す旅の下見がお正月早々始まった私。

しまなみ野外学校

4

5

6

7

『歩いて、漕いで、泣いて笑って楽しんで』FC今治(Jリーグ)の中にある野外教育部門の『しまなみ野外学校』は、瀬戸内の文化や自然の中で、自分で考え、自分が動くことを軸に、普段の暮らしの中では飛び込めない“一歩踏み込んだ先”の 体験を大切にしています。
遺伝子がブルブル震え、心の中に眠る冒険心にスイッチ!人生の原体験につながればと言う思いで、活動を開始して3年が経ちました。

あんたどっから歩いて来たんかね?

8

8

9

最近、担ぎ慣れない大荷物を背負って、えっちらおっちら島を歩いていると、4輪荷車を押したおばあちゃんが『あんた、どっから歩いて来たんかね?』『自転車に乗った方が速かろうに、自転車乗らなきゃダメだわい』『歩くとゆうに3時間はかかるやろ』

『歩いて旅する人は、今時おらん』

どこから来てどこへ行くとは言っとりませんが、自転車ツーリングの人を見かけるだろうから、自転車の速さもよく知ってるし自転車乗りの行き先もご存じなのでしょう。

歩きの私は、脚もなかなか痛いこと連なって、荷車のおばあちゃんとしばしばお話し。今年は何時もより暖かいと言う事、島の人口の事、昔は船がいっぱいだった事、若い男もいっぱい居たが、今は若い男がいないと言う事…etc
この秋ぐらいに若い学生さんと、また歩いて来ると思うから、また話し聞かせてと言うと、「秋まで生きているかわからんのー」とケラケラ笑い、荷車を押して来た道を戻りだす。見知らぬ人とのお話の場。
こんな時間を学生たちは、どう受け止めるかな…。受け止めるというよりも、辛くて思い通りに行かない状況になった時、地べたに座りこんで、思い通り行かない無防備な時間を受け入れて過ごす事が出来るだろうか…。島時間の中は、そんな無防備な姿を、まだまだ受け入れてくれる人がいるのだから。

子どもひとりが育つには、ひとつの村が必要だ

9

アフリカのことわざで、「子どもひとりが育つには、ひとつの村が必要だ」っていうものがあって、今、日本でも【森のようちえん】や地域での自然体験などの開催が少しずつなんだけれど、暮らしや地域で子育てをして行こうって流れを感じてるかな。

これって、日本の武道の言葉にある守破離で言う所の守。地域の暮らしや自然環境の合わせた型の様なものだと思うのね。そういった環境で育つ子供たちが少しずつ増えてくる中で、暮らしや地域で学んだ形のようなものを持って、いろんな地域の子どもたちの自然感や考え方を照らし合わせ、共に体感し原体験を作っていく事によって、自分に合ったより良いと思われる型を模索する。

成長に合わせて安心して型を「破る」ことが、多様性を体感したり、他者と自分を照らし合わせる事によって、いずれ自分の足で歩む時が来る巣立ちまでに必要な、自分らしさを創る模索する場で有りたいと思ってる。

しまなみ野外学校の育成プログラムにあたる“チアーズ”(小学校高学年から20才ぐらいまでの長期キャンプのプログラム)では、【型から型を破る=自分で考えて試す×挑戦する】に重きを置いている。いやっ、自然とそうなっちゃう。自然の中にどっぷり入って、普段の暮らしや地域ではなかなか体験出来ない自然の懐へ入るわけで、まさに遺伝子がブルブル震えるような、一歩踏み出した経験をする事で、歩み出すワクワク感の中から他者への思いやりや、存在の認識、他者と自分の考えを安心して照らし合わせて、自らを創る時間を持てる場として存在していけたらなと思ってる。

自分だけで自分の創る事も可能なんだろうけど、自然の中を共に旅する中で重要なのは、力を合わせて解決策を探り、旅が終わるまで、そのプロセスを何度も試行錯誤を繰り返す。

日本って、南北に3000㌔以上長くて、四季が有って、地域の文化や自然には多様なモノがあるって思ってる。その多様性を自ら受け入れ、人生を創り上げオリジナルな本当の自分になるのには、とっても大切な時間だと思ってる。FC今治のサッカーで言う、自立した選手とチームを作りの『岡田メゾット』の守破離の“破”も意識したプログラムとなっている。

十八代目中村勘三郎の座右の銘「型があるから型破り、型が無ければ形無し」とあり、地域で育まれた型を破り離れたとしても根本的な“愛おしさ”は見失なわず、基本の型を育まず個性や独創性を求めるのはいわゆる「形無し」となってしまう。地域や家庭で育む自然感や文化は故にとっても大事だと思っている。

しまな野外学校の詳細はこちら

しまなみ野外学校のFacebookはこちら

キーワード

木名瀬 裕

きなせ・ひろし
しまなみの島々(今治市)から、生きるをテーマにする野外活動家 旅人。海で川で山で若い世代の遺伝子のスイッチを入れまくる人。野外活動家×被災地活動家。旅人→猟師→リバーガイド→ガイド会社経営→野外教育を通じた人材育成→FC今治(Jリーグクラブ)初の野外教育『しまなみ野外学校』にて活動