FM長野 『ラジモ!』内コーナー 「Groovin’ Drive」
2020.02.11 UP

FM番組が並走する、土地と音楽の現在。

DIVERSITY

 山に囲まれた長野県は、「」と呼ばれる盆地を単位にしたいくつかの文化圏を持っている。長野市、松本市、上田市、茅野市、そして諏訪市と、ずいぶんと違った風土を持ち、街で盛り上がるカルチャーもまた異っている。

 松本から放送されているFM長野の番組『ラジモ!』のコーナー「Groovin’ Drive」は、そんな長野県各地の音楽シーンのキーパーソンによる選曲で綴る。彼らは当然また違った形で地域社会に関わる「昼の顔」を持っていて、長野県で最も忙しいDJが寿司職人だったり、カリビアンルーツ・ミュージックをこよなく愛する和尚さん、境内でレコードを楽しめる場も提供する宮司さん、アイリッシュ・ケルト音楽を愛する別所温泉にあるパン屋さん、渋温泉の若旦那がDJとして登場したり。

 世界各地で1990年代、愛好者が集う場に「シーン」と呼ばれる100人単位のコミュニティが展開されていった。それはこうしたサイズの街にこそぴったりな単位なのである。MCも務める小林新氏(写真右)は「街のクラブに出かけると、地元のDJが素晴らしい音楽愛で良質な音楽をたくさん紹介していて、街の音楽好きたちが集まっていて。ただ、そういうシーンは地元の番組にもほとんど登場していなかったので、音楽と密接なFM局としてぜひスポットを当てたいと企画しました」と番組を語る。

 音楽への愛情深い思いに共鳴した人々の連鎖で、シーンは作られ展開していく。

 信州では険しく神々しい山々がそれぞれの地域を隔て、それぞれの文化圏を形成している。信州と音楽の関係を突き詰めると、この土地の力とはそれぞれの山がつくり出している気がしてくるのだ。

FM長野 『ラジモ!』内コーナー「Groovin’ Drive」
放送日:毎週水曜17:29ごろ〜 http://fmnagano2.com/radimo/category/dj-mix

記事は雑誌ソトコト2020年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

Text by Kenichiro Hoshi