「ローカル三匹が行く」第2話 山形県・金山町の魅力を表現するの巻。

「ローカル三匹が行く」第2話 山形県・金山町の魅力を表現するの巻。

2022.07.28

自治体からの依頼で関係人口創出のための講座など企画・運営を担当している『ソトコト』事業部の新人ディレクター3人が、謎の人物・キミネリからのミッションに奮闘しながら人と出会いローカルを知る少しドタバタの“関係人口”コメディストーリー。2回目の今回は山形県・金山町を舞台に、ローカルの魅力を発信します。

ある日の午後。
事業部のイトウが何やら難しい顔でパソコンを眺めています。

???「イトウ君、ローカルとのつながりづくりは順調かね?」

イトウ「その声は!」

キミネリ「また会ったね」

イトウ「キミネリさん!また、急に現れましたね!順調…なのかどうか。編集者として、地域のことを読者に知ってもらえるようには、どう発信すればいいのか悩んでいます。特産品や観光名所だけではなくて、何を伝えるのがよいのでしょうか」

キミネリ「パソコンに向き合ってばかりでは見つからないこともあるかもしれないね。ここに行ってみてはどう?その地域の魅力を発信する方法が学べるんじゃないかな?」

そういって、キミネリが取り出したるは日本地図。
東北地方を指差しています。

イトウ「山形県の金山町…?行ったことないですね」

キミネリ「期待しているよ。穴場の釣りスポット情報も待っているからね」

イトウ「よーし、頑張ります!」

数日後、早速イトウは新幹線に乗り込みます。向かうは山形県の北東部に位置する金山町。森林が町の4分の3を占める、自然豊かな地域です。

イトウ「えっと…、まず金山町役場はどこかな」

???「こんにちは、イトウさん。お待ちしていました!」

金山町地域おこし協力隊の本間さん(左)、金山町役場の丹さん(右)

明るく声をかけてくれたのは、金山町役場産業課の丹 健一郎さんと金山町の地域おこし協力隊 本間真生さん。今回のミッションはこちらの二人からのご相談です。

本間さん「キミネリさんから、今回イトウさんに金山の魅力を発信いただけると聞いています。このまちにはたくさんの美味しいものや、楽しい、綺麗があふれています」

丹さん「今日はまちをご案内するので、イトウさんが好きな金山町のポイントを見つけてください。まちのPRのためにも、お手伝いよろしくお願いします」

イトウ「自信はないですが…精一杯、頑張ります!」

挨拶もそこそこに、まずは本間さんによる金山町案内ツアーに参加します。

金山町は、江戸時代に宿場町として栄え、現在でも当時の風情を残す街並みが特徴的です。こげ茶色や黒色の切妻屋根で白壁を用いた歴史ある「金山住宅」や、石造りの農業用水路「大堰(おおぜき)」に錦鯉が泳いでいる様子など、、美しい伝統的な景観が広がっています。

スケッチブックを使って、まちの解説をしてくれる本間さん。
大堰(おおぜき)と呼ばれる農業用水路。山から冷たい澄んだ水が流れてきます。
金山杉で作られた「金山住宅」。金山杉は、長い冬の雪深い気候の中でゆっくりと成長するため、年輪が細かく均一で強度があり、建築用材としてとても優れているそう。

そんな金山町の美しい街並みを歩く一行。しかし本間さんの案内ツアーの見どころはそれだけではありません。おもむろに街中の木に向かって歩く本間さん。

本間さん「この実はなんだろー(パクッ)。イトウさんもどうぞ。」

イトウ「本間さん、ワイルドですね…。初めて見る実ですけど、(モグモグ)甘酸っぱくて美味しい!」

街中に植えてあった「ジューンベリー」。その名の通り6月になる実です。

本間さん「気に入っていただいて良かった。春は山菜、秋はキノコに栗。自然豊かで採るものがいっぱいありますよ」

イトウ「街中でも採れるんですね。この木はクルミ?こっちにはリンゴの木もありますね。これはグミの実だ!」

気が付けば街中の植物に夢中になるイトウ。本間さんと「この実はジャムになるかな?」「この花はドライフラワーになりそう」などと盛り上がっていると、丹さんに「あの…お二人とも。そろそろ行きましょうか」とストップをかけられ、さらに散策していきます。

飲食店や商店、交流サロンをご案内いただき、お店の方々や学校終わりの子どもたちとも交流できました。

木工所兼販売店の『岸家具店』さん。風景画や花壇が目印の可愛い店構え。
金山杉の木口を組み合わせた加工品の数々。年輪が模様となって、それぞれ違った柄の商品になります。

一息つこうと訪れたのは街中にある和カフェ『草々』さん。しかし「本日はお休み」の看板が軒先に出ていました。

本間さん「こんにちはー!」

イトウ「本間さん!!!お休みの看板出ていますけど大丈夫ですか?」

???「あら、こんにちは!あなたたち、わざわざ東京から来たの?暑いだろうし、どうぞ上がって」

予告なしで訪れたにもかかわらず笑顔で出迎えてくださったのは、和カフェ『草々』を営む『蔵の会』の代表・阿部一代さん。『蔵の会』とは、金山を訪れた方々を抹茶でおもてなしする団体です。山形新幹線が新庄駅まで延伸した平成11年に、“わざわざ金山町に足を運んでくださる方に、どんなおもてなしが出来るのだろう” との思いから、地域の女性を中心に結成されました。

そんな阿部さんのお言葉に甘えて上がらせていただくことに。

先ほど寄った岸家具店の奥さん妙子さんもお見えになり、サクランボのおすそ分けをいただく。

すっかり居座ってしまい、ちょうど旬のサクランボをいただきながら、おしゃべりが弾む素敵な午後です。
その後も、現地の方々と触れ合うイトウ。

金山の名所『きごころ橋』。山から吹く風で涼みながら、一休みされていた地元の方に思わず話かけるイトウ。以前は氷の卸売業を営んでいたそうです。

夜はホタルの名所に連れて行ってもらうことに。ちょうど雨上がりの6月、たくさんのホタルが光る幻想的な景色が見られました。地元の方しか知らないスポットの案内など、温かいおもてなしに大満足です。

イトウ「よし!金山を訪れて、私が表現したいことが何となく見えてきたぞ!でも、あんまりよい写真が撮れなかったな…」

どう表現するかを考えながら、帰り際にホテルのロビーで目に留まったのは金山町のパンフレット。町内を案内してくれた地域おこし協力隊の本間さんが発行している、金山町のかわらばん『やんばい』です。

イトウ「さすが本間さん。絵が可愛くて、金山の情報が見やすい。思わず、手に取りたくなるなぁ。…そっか、これだ!私も自分の視点でやってみるぞー!」

東京に戻ってきて早々、イトウは目の色を変えて、クレヨンやマジックペンを使いながら何やら集中しています。

ソトコトの会議室に籠って作業するイトウ。

イトウ「私が現地で見つけた金山町のオススメスポット、おもてなしを絵にしてみました!金山町の何が素晴らしいって、皆さん親切で、よそ者の私にたくさん話しかけてくれたことです。見るもの触れるものに心が動きましたが、それはインターネットやSNSでは見つからない情報です。その温かさは写真だけでは伝わらないと思って、本間さんの『やんばい』参考に、手作りで表現してみました!」

丹さん「僕たちにとっては見慣れていることも、イトウさんの視点で魅力として引き出してくれてありがとうございます。春夏秋冬で違う景色があるので、またぜひ遊びにきてください」

なんとか今回のミッションをクリアしたイトウ。仲良くなった本間さんから御礼の手作り絵葉書をいただきました。東京に帰ってからも金山町の素敵なおもてなしを感じます。

本間さんからいただいた金山杉の葉を使った手作りのカード。

キミネリ「イトウ君、しっかりミッションはクリアできたかね?」

イトウ「もちろん!…あ。(魚釣りの情報忘れた)」

ソトコトオンラインの新コーナー「ローカル三匹が行く」では、事業ディレクターの3人に依頼したいミッションを募集しています!自治体、まちづくり団体、NPO、一般企業など規模や形態に制限はありません。

「人手が足りないので手伝ってほしい」「困っていることがあって相談に乗ってほしい」「地域の魅力を発信してほしい」など、お気軽にお問い合わせください!ミッションをクリアする当日の様子を取材させていただき、後日ソトコトオンラインにて事後記事として掲載させていただきます。

ご依頼は下記まで。