*取材期間:2020年11月10日~11日
text by Emiko Hida
photographs by Kayoko Takahashi, Emiko Hida, Kagamino-cho
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photographs by Kayoko Takahashi, Emiko Hida, Kagamino-cho
目次
鏡よ鏡、日本で一番「美と健康」に力を入れているまちはどこ?
超高齢社会を迎え、「健康促進」を重点施策に置く自治体が増えました。岡山県の最北端に位置する自然豊かなまち、鏡野町(かがみのちょう)もそのひとつ。町民だけでなく来訪者も健康になるまちを目指し、アウトドアメーカーのモンベルと提携(2011年にモンベルフレンドエリア登録、2019年に包括連携協定)。自然体験やエコツーリズムを促進しています。
また、鏡野町は律令時代、「美作国」(みまさかのくに)の一部でした。美をつくる国、ということで「美」にも力を入れていて、実際に「美人の湯」と呼ばれる奥津温泉や、「食べる美容液」と呼ばれるハチミツを生産する山田養蜂場など、美容にまつわる地域資源が豊富です。
そんな鏡野町とモンベルが昨年、“コロナ禍の中で安心して楽しめる美と健康の旅づくり”を模索し、1泊2日のモニターツアーを開催しました(2020年11月10日~11日)。はたしてどんな旅になったのでしょうか。魅了たっぷりの2日間を前後半に分けてお届けします。
「みずの郷奥津湖」でカヤック体験。
JR岡山駅から車で進むこと1時間半、奥津湖総合案内所「みずの郷奥津湖」に到着しました。見てください、この雄大な眺め! 深呼吸をすると、少し冷えた清々しい空気が身体全体に巡るのを感じました。
アクティビティの前にまずは腹ごしらえ。鏡野町の名産で日本古来種の「姫とうがらし」を麺に練り込んだ「てっちりこラーメン」をいただきます。最初はそんなに辛くないと思ったのですが、2口、3口と食べていくうちにじわじわと辛味が広がっていきました。風味豊かなごまベースのスープや半熟卵との相性が抜群で、これは何度も味わいたくなるおいしさ……!
エネルギー補給はばっちり、ということで、さっそくカヤックを体験します。パドルの向きや持ち方、漕ぎ方を教わり、1人ずつ湖の上へ。
これがなかなか難しくて、全然まっすぐ進みません。漕ぐ力に左右で差が出ているのか、身体の重心が偏っているのか、もっと風向きや水の流れを読まないといけないのか……ままならないものに直面して試行錯誤すると、普段は意識していない身体の使い方を考えるものですね。無意識のうちに上半身の筋肉をかなり使っていたようで、腕や肩が重くなってきました。
これがなかなか難しくて、全然まっすぐ進みません。漕ぐ力に左右で差が出ているのか、身体の重心が偏っているのか、もっと風向きや水の流れを読まないといけないのか……ままならないものに直面して試行錯誤すると、普段は意識していない身体の使い方を考えるものですね。無意識のうちに上半身の筋肉をかなり使っていたようで、腕や肩が重くなってきました。
本当は橋の下まで行く予定だったのですが、途中で諦めて周囲の景色をのんびり眺めることに。声の届く範囲に誰もいない湖の真ん中にひとりきり。ちょっと怖さもありますが、波の音や穏やかな揺れが心地よくて、水面に映る空が綺麗で、このまま何時間でもいられそう。水上アクティビティならではの解放感です。
E-BIKEで錦秋の奥津渓を快走。
1時間半ほどカヤックを楽しんだ後は、再び「みずの郷奥津湖」に戻ってモンベルのE-BIKE「シャイデッグMT-E」をレンタル。上半身を動かした後は下半身を鍛えるというわけですね。
さきほど水上から見ていた景色の中を快走! 電動アシストつきなので少し漕ぐだけでぐんぐん進み、坂道も楽に登れます。少し色づいた山々を眺めながらのサイクリング、なんて爽快なんでしょう。当日は小雨が降ったり止んだりの天候でしたが、そのおかげでこんなに見事な虹を見ることができました。
奥津湖から15キロメートルほど走ったでしょうか。視界に入る赤や黄の割合と彩度が増してきました。燃えるように鮮やかな谿紅葉(たにもみじ)。ここ吉井川沿いの渓谷「奥津渓」は紅葉の名所で、毎年10月末から11月中旬までもみじ祭りを開催しています。
移り変わる景色に目を奪われながら走っているうちに、いつの間にか2時間半ほど経っていたようです。これはかなり太ももが鍛えられたのではないでしょうか。ゴールの奥津温泉まではここから2キロメートルほど。あと少し!
「米屋倶楽部 奥津」宿泊。
高台に建つ温泉宿『米屋倶楽部 奥津』で待っていてくれたのは、鏡野町に本社を置く『山田養蜂場』の元・研究所長で理学博士の橋本健さん。「いつまでもアウトドアを楽しむために」と題した、美容と健康にまつわるレクチャーを受けました。
橋本さんによると、全身持久力の指標となる最大酸素消費量は男女共に20歳前後がピークで、70歳までに男性は平均して50パーセント、女性は30パーセント落ちるそう。これを防ぐために有効なのが、ゆっくり歩きと早歩きを3分ずつ交互にくり返す「インターバル速歩」。1日30分を週4回行うことで、最大酸素消費量が回復し、筋力も増えるといいます。
「それと山田養蜂場となにか関係が?」と思ったら、単純に「とても効果があるのでおすすめ」ということでした。そんなにおすすめされたらやってみるしかありませんね。
「それと山田養蜂場となにか関係が?」と思ったら、単純に「とても効果があるのでおすすめ」ということでした。そんなにおすすめされたらやってみるしかありませんね。
お土産に、筋肉や肌の若返りを促す山田養蜂場のローヤルゼリーやプロポリスのサプリメントと、ローヤルゼリーを使った化粧品「RJエクセレントシリーズ」のサンプルをいただきました。屋外アクティビティは日焼けや乾燥で肌にダメージが及ぶのでこれはうれしい!
岡山の山の幸、海の幸を使った料理をいただいて、「美肌の湯」として知られる奥津温泉を堪能。思いきり身体を使った後の温泉は格別です。1日の疲れも熱いお湯に溶けていくようでした。