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【美術館好き必見】視点を変えると見え方が変わる?上野で開催中の“体感型アート展”が深すぎた

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ただ“美しい”だけじゃない。見る位置、視点、背景を知ることで、アートはもっと語りかけてくる——そんな体験ができる展覧会が上野で開催中です。日本とアメリカ、それぞれの「見方」で西洋美術史を紐解く、今までにない“対話型”のアート体験とは?

【2つの美術館が“見方”で競演】

上野の国立西洋美術館で開催中の企画展「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで」。

本展は、東京の国立西洋美術館とアメリカ・サンディエゴ美術館が手を組み、互いの所蔵作品をテーマ別に36の小コーナーに分けて展示。時代順でも技法別でもない、「どの視点で作品を見るか?」をテーマにした異色の展覧会です。

【“比較”から読み解く名画の意味】

作品の並びには意図があります。

たとえば、18世紀のフランス人女性画家、マリー=ガブリエル・カペとマリー=ギユミーヌ・ブノワによる肖像画が並んで展示されており、その対比によって当時の女性表現や社会観が浮き彫りになります。

しかもブノワの作品は今回が日本初公開。この機会を逃すと、同時に見るチャンスはしばらくないかもしれません。

マリー=ガブリエル・カペ「自画像」。
マリー=ガブリエル・カペ「自画像」。

【アートを見る“視点”を問う構成】

本展のユニークさは、「美術館という存在そのもの」も展示テーマの一部になっていることです。

日米両国がどのような価値観で西洋美術を収集してきたのか——その過程をひもとくことで、美術館の役割や背景までもが“作品”として見えてきます。

フアン・サンチェス・コターン「マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物」。

【作品だけでなく、空間ごと楽しめる】

単なる名画の並列展示ではなく、「なぜこれがここにあるのか」「どんな意図で隣に配置されたのか」といった、空間設計もまた展示の一部。

アート初心者にはわかりやすく、愛好家には考察の余地を与える設計が絶妙です。

【イベント情報】
■展覧会名:「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで」
■会場:国立西洋美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園7-7)
■開催期間:〜2025年6月8日(日)
■開館時間:火〜木・日曜 9:30~17:30/金・土曜は〜20:00まで(入館は閉館30分前まで)
■休館日:月曜(5月5日は開館、5月7日休館)
■料金:一般2,300円/大学生1,400円/高校生1,000円/中学生以下無料
■問合せ:050-5541-8600

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