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仕事・働き方

特集 | 自分らしい働き方

山田コンペーさんが感じはじめている、働き方の変化。

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ウェブサイトにアクセスするときの扉となるポータルサイト。山田コンペーさんは、自称・ポータルサイターとして、職業別の給料をまとめた『給料BANK』を制作、運営。職業や給料について幅広く調査した経験を持つ山田さんに、職業の角度から働き方の変化を伺いました。

目次

大きな反響を呼んだ、『給料BANK』。

 皆さん、どうして今の職業を選んだのですか? と聞くと「給料です」と答える人は少なくないと思います。給料は自分の評価が数字として表れたもの。そう考えると、希望する額か、それ以上の額をもらえる職場で働きたいのは当然ですよね。転職理由でいちばん多いのも給料の額だそうです。

 僕も給料のことが気になっていたので、給料の額を前面に出しながら世の中のさまざまな職業を紹介する『給料BANK』というポータルサイトを企画し、制作しました。職業をRPG風のキャラクターで表現し、平均給料や年代による給料の伸びを数値とグラフで示しました。さらに、どうすればお金を稼ぐことができるか、その職業に向いている性格など、多方面から職業を分析し、解説しました。『給料BANK』はSNSなどで反響を呼び、書籍『日本の給料&職業図鑑』も刊行。500種類以上の職業を、給料を切り口にして紹介しています。皆さんの職業も載っているかもしれません。

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『日本の給料&職業図鑑』(宝島社)には多様な職業が給料の額とともに紹介。山田さんがリスペクトする「高速道路料金所」スタッフの給料も掲載。

 サイトや書籍をつくったのは、現実を知ることも大事だと思ったからです。以前、社会貢献をするNPO団体の存在を知ったとき、素晴らしい職業だと感心しました。ところが、素晴らしい割に給料が低く、落胆。業務の内容と給料がアンバランスな職業はたくさんあるんだなと思いました。給料という現実と向き合いつつも、すべての職業はその時代の社会に求められるから存在するという「職業の意義」に思いを巡らせながら、自分らしい職業、やりがいのある職業、社会のためになる職業、そして、「給料って何だろう?」と考えるきっかけに、サイトや書籍がなればうれしいです。ちなみに、『給料BANK』のキャッチフレーズは「一億総かっこいい職業」。僕はあらゆる職業を「かっこいい!」とリスペクトしています。

テレワークが発達し、新しい職業が誕生。

 今、新型コロナウイルス(COVID−19)の影響でテレワークを導入する会社が増えています。リアルな出社は週1回という会社もあるようです。テレワークの最大のメリットは、通勤や得意先回りなど移動が減るので、時間を効率よく使えるところだと僕は思います。僕もコロナ禍前は、東京・渋谷にあるコワーキングスペースにオフィスを置いていましたが、コロナ禍のさなかすぐに引き払い、千葉県内の自宅に仕事場を設けて現在も働いています。最初は不安な面もありましたが、やってみたらとても楽しく、何の支障もしていません。コロナ禍以前と比べると、ライフスタイルや時間の使い方が大きく変わり、一日24時間を自由にカスタマイズしています。

 テレワークやAIといったテクノロジーが発達することで、新しい職業も生まれています。Youtuberは、その象徴と言えるかもしれません。2016年に初めて『給料BANK』で紹介したときは、職業として認知されていないほどのマイナーな職業でしたが、19年にはなんと小学生男子のなりたい職業1位に急上昇したのですから、時代の変化を感じます。

 新しい職業が生まれるために必要なことは、「ニーズがある」「不満がある」「テクノロジーの発達」「インフラや法の整備」と言われています。「インフラや法の整備」には時間がかかるので、新しい職業はすぐには生まれにくいのですが、YouTuberは異例でしたね。あっという間に市民権を得ました。YouTuberのように、今後も新しい職業が次々と生まれそうです。いや、受動的に生まれるのではなく、今の世の中の仕組みやあり方に対する「不満のある」人が起業したりして、新しい職業を能動的に生むのだと思います。

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