地方で働く女性、都心で働く女性、子育てをしながら働く女性、さまざまなライフスタイルを送る女性たちを取り上げ、女性の健康課題や社会課題について考える対談コンテンツ『フェムコト』。引き続き、タレントとしてテレビやラジオで活躍するIMALUさんとの対談です。後編では、二拠点生活による体の変化やフェムテックやエコに対する取り組みなどについてお話を伺いました。
ーIMALUさんの3つのルールー
RULE1.シンプルに生きる
RULE2.“いつか”ではなく“今”行動
RULE3.自分が気持ちいいと思うことをする
タレント・IMALUさん
●1989年9月19日生まれ、東京都出身。A型。趣味は音楽、映画鑑賞、旅行。高校時代は、カナダへ語学留学した経験も。体や性の悩み、対人関係や恋愛などについての疑問をディスカッションするPodcast番組『ハダカベヤ』、セルフプレジャーや生理などフェムテックに関してトークするParaviオリジナルバラエティー番組『ハダカノココロ』も配信中。
instagram:@imalu_0919
生理のことや体のことはパートナーと共有する
IMALUさん:東京にいるときは、ここ1~2年くらい毎日お腹を下してたんですよ。それが、ストレスが大分減ったからなのか、お腹の調子がよくなりました。下すことが当たり前になってしまってたけど、改善してみて「超楽じゃん!」と思いましたね。
フェムテックtv:それはかなり大きな変化ですね。ちなみに奄美大島で一緒に暮らすパートナーの方には、自分の体の変化や状況などは日頃からシェアしているんですか?
フェムテックtv:わけがわからずキレられるよりは、きっとパートナーも安心ですよね(笑)。意識的に発信するようになったきっかけは、あるのでしょうか?
IMALUさん:海外の情報を見るのが好きで調べていると、性教育とかに関して、日本はちょっと遅れてる部分あるなと感じたんです。30代が近づいてきて、それこそ子供を産むか産まないかリアルに考えるようになった年齢になり“私、体のこと全然知らないな”と思って。“性教育っていつ受けたっけ?” “子宮ってどんな形なんだろう?” “生理ってなんでくるの?って聞かれたら答えられないな”とか。もっと女性の体のこととかをオープンに話せたらいいなと思い『ハダカベヤ』もスタートしました。
IMALUさん:『ハダカベヤ』は毎回自分たちでアンケートも取るので、いろんな意見を聞けるんです。そこは面白いなと思いますね。“お風呂で何してる?”“下着は手洗いする?”とか緩めのテーマのときもあります。ちなみに、私だけが下着は手洗いしない派だったんですよ。「高級なランジェリーは手洗いする」って意見を聞いて、今は手洗いするようになりました。いろんな人の意見を聞いて、自分の生活に取り入れてます。
いろんなブランドの物を試し中! 吸水ショーツで人生が変わった
IMALUさん:新しい生理グッズ情報をいただく機会も多いので、最初は吸水ショーツから始めてみました。月経カップも気になるけど、タンポンですら怖くて使えなかったんですよ。ただ奄美大島にいたら海にも入りたいし、いろんな人の話を聞いてるとちょっと頑張ってみようかなと思い、33歳にして初めてタンポンに挑戦しました。学生時代に試した時は難しかった記憶があったけど、克服できました。
吸水ショーツは、私は生理が終わりかけの頃から使ってみました。ブランドによって吸水量も違いますが、だいぶ楽ですよね。個人的には、吸水ショーツで人生変わりました! 今は4着くらい持っていますが、ブランドも様々。いろんなブランドのものを試してみて、『Period.』のが履き心地など含めて好みでした。
デリケートゾーンソープも、いろんなブランドさんのものを使いました。個人的には泡タイプが楽。自分で泡立てて洗うタイプもあるけど、出してそのまま使えるのがいいですね。デリケートゾーンの保湿もオイルやミルクやローションなどブランドで様々ですが、私は乾燥肌なのでオイルが一番いいかな。
『I’m La Floria』のフレッシュクリアシートも愛用中。個包装になっていて全身もデリケートゾーンもサッと拭けるので、ジム後などに使ってます。デリケートゾーンが蒸れたときに活躍しています。
ちなみに奄美大島では、台風の時期になるとスーパーが空っぽに。食材はもちろん、ナプキンとかもストックしておかないといけないと学びました。ただ、アマゾンは優秀! ちゃんと届くので、めちゃくちゃ助かってます。
自分が気持ちいいと思うことから“ずぼらエコ”を始めればいい
IMALUさん:「エコやってます!」ってちょっと言いづらいですよね。「環境のことについて取り組んでます!」って言ったら、後戻りできないかなって(笑)。ビニール袋とかペットボトルを持ってるだけで、バッシングされそうなイメージがあったんです。意識高い系の人がやってるイメージもありました。でも本当は、もっと気軽にみんなできるものなんですよね。だから“ずぼらエコ”って言葉を使ったんです。マイボトルを1日持っただけでもエコじゃないですか。全部が全部、環境のことを考えて徹底して生活するとプレッシャーになってしまう。だから「もっと気軽にやらない?」って思ってます。
私自身は、ロウでできた土に還るラップを使ったり、マイボトルやエコバッグを持ったり、洋服は引越しの際にドネーションでいろんなところに送ってリサイクルしたり、自宅にはソーラーパネルを設置していたりします。
IMALUさん:コロナ渦になってからですね。以前はファストファッションブランドのアイテムなどは、ヨレヨレになるとすぐに捨てていたんです。でも洋服のドキュメンタリー番組を観て、自分がどれだけゴミを出していたかということに気づきました。洋服のドネーションは、袋を送ってもらいそこに詰めるだけなど、調べてみると意外と簡単にできました。マイボトル持つようになりペットボトルのゴミも出さなくなって、ゴミが少ないのって気持ちいいかも! と感じるようになってきましたね。自分が気持ちよくなることは、続けていきたいなと思います。
フェムテックtv:今、思い描いている未来はありますか?
IMALUさん:私自身で言うと、未来のプランを考えずに今まで生きてきちゃいました。極端な話、5年後に生きてるかどうかもわからないですからね。
フェムテックtv:今を生きることで、未来に不安を感じることはありませんか?
IMALUさん:もちろん、不安がよぎることもあります。それこそパートナーとの二拠点生活を始めて「次は結婚だね」「次は子供だね」などと周りに言われることも増えました。それが嫌に思うこともあります。子供を産むことが幸せとかゴールとかって空気が、まだ若干ありますよね。産むのは自分だし、産まない選択肢も全然あるのに。今は子供が欲しくなくても40代になったら欲しいと思うかもしれないとなると、卵子凍結をしたほうがいいのかなとか考えます。だけど高いし、怖いし、病院行きたくないし……。同世代の子とは、そういう話もよくします。結婚願望がない子もいれば、子供だけ欲しい子もいれば、様々!
フェムテックtv:人の数だけ生き方もありますよね。最後に、IMALUさんが思うウィルビーイングな社会とは?
IMALUさん:コロナ渦になり、自分のメンタルをセルフケアすることが大事だと気づきました。個人で仕事のやり方やペースは全然違うと思うので、そこをうまくみんなが幸せに仕事ができる社会、個人を尊重する社会が理想的だなと思います。自己肯定感高く、生きていきたいですね。
photographer Yoshitake Hamanaka
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橋本範子(はしもと・のりこ)●女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。