森 卓也さんが選ぶ、道の駅をつくる本5冊
まず、『しろいしもり』のWebサイトをつくる際に、それまで縁のなかったデザインのことを知りたくて手に取ったのが、水野学さんの著書『センスは知識からはじまる』です。くまモンのアートディレクションなどさまざまな仕事をしている水野さんならではの、「センスの磨き方」が書かれています。デザインに直結する話ではないですが、センスの話からその一端はわかるようになった気がします。また、日頃から「いいデザインのものを見よう」と意識をするようになりました。農・漁業家は生産することに一生懸命でデザインに関心がないことも多いのですが、そういう人にこそ読んでもらいたい一冊です。
『都市と地方をかきまぜる』は、『東北食べる通信』の編集長で、『日本食べる通信リーグ』の代表理事である高橋博之さんの講演会に行ったことがきっかけで興味を持ち読み始めました。『食べる通信』の話はもちろん、都市と地方の関係性や第一次産業についても言及していて読み応えがあります。僕はいつも農作物や海苔が食卓に並んだときに、生産者の顔が浮かんだり、会話の一部になったりするといいなと、思っているのですが、まさにそのひとつの理想形が『食べる通信』だったのです。これから白石町の農海産物を通じて都市とこの町を関係人口で結び、第二のふるさとのような存在にしていけたらと思っています。
こうした本を読み、白石の道の駅でもできることはまだたくさんあるなと感じています。人が集まる場所には独特の雰囲気があります。それは道の駅も同じです。白石町らしさをもっと多くの人に伝えるために、これからも動いていきます。