日本の市で面積が2番目に小さく、一方で人口密度が高い東京都狛江市。近隣の区や市でコミュニティFMが相次いで開局し、狛江市でも放送を聴けるものの、有事にそこから狛江の情報を得ることは難しい。「災害時はそれぞれが所在する自治体の情報が優先されます。狛江市の情報を届けるためにも、狛江にFM局が必要だと思いました」と発起人の一人、松崎学さん。
3年前に開局準備委員会を立ち上げて電波調査を繰り返し、昨年11月11日から放送を開始できることになったが、思わぬ形で第一歩を踏み出すことに。「台風19号の被害を受け、臨時災害放送局として前倒しで限定スタート。緊張しながらも刻々と変化する災害・避難情報を伝えることができました」。今の時代、情報を受信できるツールは数多くあるが、乾電池で動くのはラジオだけ。「災害時で重要なのはコミュニケーション。そのためにも普段からラジオを聴いて地域と関われるよう、魅力あるコンテンツ作りにさらに力を入れていきます」。