コットンの糸を使ってできた、帽子と靴下。それも紡績工場で出る「落ちわた」という未利用の繊維を100パーセント使ったリサイクルコットンからできたものだ。「落ちわたは毛足が短いので、それだけで糸を紡ぐのはむずかしく多くが廃棄されています。でも、ある工場が独自の技術をもっていて紡ぐのが可能になったんです」。そう話すのは、奈良県にある『萱澤商店』の萱澤有淳さん。有淳さんは祖父が始めた同社で糸を仕入れて卸す事業を長年していたが、この糸に出合って惚れ込み、ブランド「saredo -されど-」を立ち上げた。
その後、クラフトが好きな妻・良子さんの影響もあり「糸の肌触りや使い心地が伝わる、愛着を生むアイテムをつくろう!」と決め、手芸用の糸と、その糸を使って産地の工場でていねいにつくった靴下と帽子の販売を開始。手芸好きの人たちから「これをつくりました!」と反響が寄せられ、靴下や帽子も全国にファンがついている。編み物を楽しむのもよし、これからの季節の相棒を買うのもよし。さぁ、どんな秋冬を迎えましょうか。
\ここがオススメ/
リサイクルだけでなく、社会貢献も。
糸や製品の売り上げの3パーセントは、危機に瀕した地域の子どもたちを助ける活動をする『ドイツ国際平和村』に寄附されている。
saredo 糸、靴下、帽子各種
未利用の繊維を100パーセント使った糸とその糸からつくられた製品。柔らかいのにへたりにくいのが特徴で、デニムのように経年変化が味わいに。コットンウールの糸と製品も(写真右)。糸はオンラインショップ、製品は渋谷の『d47 design travel store』などで販売中。●糸/1080円〜、靴下/1296円〜、帽子/3240円〜(saredo http://saredo-watanowa.hatenablog.com)