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関係人口

エコや再生社会だった江戸時代。再び令和の時代は古き良きモノを大切にする再生やリノベ社会に…【空き家エコノミー③】

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【ソトコト×ヤモリの空き家エコノミー連載】第1回目(後編)。日本の各地域を再生して、地域を活性化、関係人口を推進していくプロジェクトが「ソトコト×ヤモリの空き家エコノミー」。毎回ゲストを迎えてソトコトと一緒に対談。

日本の築古戸建ての再生賃貸事業を手掛ける株式会社ヤモリ代表の藤澤正太郎さんが毎回、ソトコトと一緒にゲストを招いて、日本の各地域の空き家から推進する地域活性化、関係人口作り対談。
前回の第1回目(中編)に続いて、後編として、ソトコトの会長、大久保清彦と一緒に、空き家の魅力と地域活性化について語ります。今回の後編はいよいよクライマックス! 新築とは一線を画す、空き家やリノベが作る社会、未来とは⁉

大久保 例えば、新築ってハイグレードになっていくと、「これって建築家の作品じゃない?とか…住まいとは違う文脈が見られることが多々ある。そこに住む人の物語性を感じないというか、作り手側の物語性しか感じない場合がとても多いなと。特に建築雑誌を見ると、そう感じるんですよね。

藤澤 確かにそうかもしれないですね。 リフォームは現在の環境を元に、どう良く変えていくかという考え方です。日本人って、実はリフォームの部分が得意なんじゃないかなと…。昔から長く大切にモノを使う「もったいない文化」って、江戸、明治、大正、昭和初期まで日本脈々と根付いている印象です。
日本の陶器一つ取ってみても、昔から使ってきたモノを金継ぎしながら長く使っていったり、長く使うことで味が出て価値のあるモノに昇華するみたいな考えは、実は日本人の中にすごく大きい。

木造は修繕が容易で、日本式住宅とリフォームは相性抜群(ヤモリYouTubeより画像抜粋)。

西洋化以前の日本、特に江戸時代とエコロジー

大久保 明治時代から日本は今のような形に変わっていったと思いますが、江戸時代って「捨てない文化」だったじゃないですか。着物は古着中心で、古くなった着物は子供の服にしたり。割れた皿を金継ぎしでずっと使っていたり。糞尿まで肥やしにしてたのが江戸時代で、とくかく食べ物でも捨てない文化でした。

藤澤 捨てずに使う、もったいないっていう根本的な価値観は日本人の精神性を表していますよね。

大久保 江戸時代が日本人の歴史の中で一番エコロジカルだったかもしれません。明治になり西洋化しましたが、まだ明治〜昭和初期まではモノを大事にする文化でしたよね! それが前後になり、高度成長社会を迎えて、海外の大量消費文化が入ってきた。 プラスチックとか使い捨てとか…ヨーロッパ文化ではない、アメリカの文化が入ってきた。しかし、昨今、SDGsやウェルビーイングの文脈が広がり、また「捨てない思想」になってきていると思います。さらに共生、シェアなど元々日本人が江戸時代に持っていた良い部分が戻ってきている感があります。それが空き家活用と地方創生、関係人口作りに、良い作用をもたらしていくかと…。

陶器の「金継ぎ」は、元々は室町時代から。それが、江戸時代になると、日常の食器をいつまでも使うために一般庶民の間で安価に「焼き継ぎ」技術が流行。

ウェルビーイング、リジェネラティブから空き家エコノミーで地方創生!

藤澤 ソトコトが提唱するウェルビーイング、リジェネラティブ(再生)と、我々ヤモリが「新しく捨てない文化」を住宅に持ち込もうとしている挑戦がクロスして、ソトコトとヤモリで空き家エコノミーでカッコよく素敵なモノにして、地方創生、関係人口を推進していこうと。そんなことが、少しでも伝わったかなと思います。
この調子で話し続けて、ビール一杯でも入ろうなものなら3時間ぐらいずっと話し続けられると思うんですけども、一旦ここでソトコト×ヤモリの空き家エコノミー連載第1回目を終わりにできればと思います(笑)

大久保 こうした対談をしていくことが大事で、藤澤さんと話をしていると、新しい発見、未来を作る共有がある。 自分で今話しながら、いろんな発想、企画が浮かんでいく…ソトコト×ヤモリで打ち合わせをすると、自分自身も発見があるんです。

対談の後日、実際にヤモリが保有するリノベーションした空き家をジローラモさんも招いて訪問。次回の記事で公開。お楽しみに!

藤澤 大久保さんのワクワクの感性を取り入れながら、面白いコンテンツをヤモリでたくさん作っていきたいと思うので、引き続きよろしくお願いします! 

次回連載第2回目は、ジローラモさんを招いて対談します。日本に来る前はイタリアで建築士をやっていてリノベーションが得意。現在、雑誌LEONのモデルだけでなく、会津若松と東京の2拠点で会津の古い民家を自らリノベーションして、会津でジローラモ米というお米まで作って農業もやっているジローラモさんにお話を聞いていきます!

【藤澤正太郎プロフィール】
株式会社ヤモリ代表取締役。2011年に慶應義塾大を卒業後、三菱商事株式会社に入社。インフラ事業の海外案件とアセットマネジメントに従事。南米チリに4年間駐在。その後、NY本社の不動産ユニコーン企業であるKnotel IncのJapan GMを務める。2018年に株式会社ヤモリを創業し、日本の中古戸建て市場の活性化を通じた地方創生を目指す。

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