筆者はいい年になってきているので、健康のため、ここ2年ほどは飲んだ後のラーメンは一切食べなかったのであるが、、、
5月のとある日、「深夜営業で昔懐かしいラーメンを食べさせてくれるお店があるから行きましょうよ」と、一緒に飲みに行った友人に誘われてしまった。
その誘惑に負けてしまい、連れて行ってもらった「愛力食堂 中太郎」を、今日はぜひご紹介したい。
読み方が「あいりき」かなと思ったら、友人は「愛パワー」と読んでくれと。
ここでラーメンを食べると明日への活力が湧くというのだ。
さて、どんなラーメンで、どんなお店なのだろうか。

お店は長野駅近くの雑居ビルの１階。スナックなど夜の飲食店が多いエリアである。
愛力食堂の入口も何となく中華そば店という感じではない。
入る前から興味津々である。

入店するとご主人がカウンター越しで出迎えてくれる。
お店の雰囲気よりもご主人の出で立ちが、あのテレビドラマの名作「深夜食堂」を彷彿させる。
「ここは、ラーメンも美味しいけど、お客さん同士やとマスターとのコミュニケーションの空間」だと友人は説明する。
メニューにはラーメン以外におつまみも豊富。メニュー表の二次元コードを読み取ると、ハイボール１杯が無料になるという。
「できるものなら、何でも作ってくれるみたい」と友人。これは、ドラマの深夜食堂と同じではないか！

入店した時間は午前1時近くだった。
飲んだ後でも時間的にお腹が空いていたので、さあ、何を食べようかと考えていると「チャーシューが美味しいので、ぜひチャーシュー麺を」と友人。
それならばと、さっそく注文した。

筆者はチャーシューメンを食べる時には、まずチャーシューを1枚食べてみる。
中華そばの場合はスープからだが、チャーシュー麺では、最初に肉を味わってみたいからだ。
この、チャーシュー。醤油スープの中華そばにぴったりだ。
昔懐かしい中華そば、夜食べるから「夜鳴きそば」だろうか。
若い頃に屋台で食べたり、町中華で食べたりしたチャーシューの味を思い出す。
適度に硬く適度に柔らかい。味も染み込んでいる。

お腹が空いていたので、麺を頬張り、スープを飲む。
スープは旨味が口の中に広がり、コクもある。
「鶏ガラを中心にスープを作っている」（ご主人）というが、かなりレベルの高い味だと感じた。
ご主人はこれまでホテルの飲食店での経験があるというので、さすがである。
麺は喉越しがいいし、胃に優しい。
「なるほど。この中華そばで一日の疲れを癒して、明日への活力につながるんだな」と愛パワーの意味がよくわかった。飲んだ後の〆のラーメンも、たまにはいいものだ。

お聞きしたところによると、ご主人の出身は長野市だという。
これまで、国内外のホテルや飲食店での経験を活かし、2年前に事情があって長野に戻り、このお店を開いたそうだ。
カウンター越しなので、「お客さんと会話ができるし、お客さん同士も仲良くなっている」とご主人。
友人の「このお店こそ、愛とパワーの源なんだよね」と言った意味を、最後にまた頷くほかなかった。
”深夜食堂”長野版、ここに誕生だ！

場所は、長野駅から徒歩2，3分の場所。
終電が無くなったら、愛パワー食堂へ​ぜひ〆のラーメンを食べに、、、いや、集まりにきませんか～♪

店舗情報
愛力食堂 中太郎
住所： 長野県長野市南千歳１丁目１７−２
TEL：    090-3083-0011
営業時間：17：00～深夜2：00、日曜定休

文・写真：たこにわ
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の情報でございます。