世界遺産に登録された森を走る「やんばるの森ネイチャーガイドツアー」
元々、路線バス用に開発された車体を景色が見えやすいように窓を大きくし、手すりや吊り革を取り除き、車椅子の対応を可能にし、乗客がツアーを快適に過ごすためカスタマイズしています。
バスのラッピングは、沖縄で活躍されているアーティスト/イラストレーターのpokke104さんのイラスト。それぞれの側面には、やんばるに棲む生き物や植物たちの昼と夜の様子が、色鮮やかに描かれています。
ツアーのスタートは、まず靴底の汚れを落とすことから始まります。これはやんばるの森に自生しない植物の種を、外部から持ち込まないための配慮です。
ツアーを案内してくれるのは、やんばるエリア在住のガイドさんたち。
「お客様の質問にしっかりとお答えできた時に喜びを感じます。やんばるの森を精いっぱいご案内します」と、ガイドの木下さん。
このツアーの魅力のひとつはガイドさんたちの説明です。やんばるの森の魅力はもちろんのこと、それぞれのガイドさんの視点でやんばるの森についてお話してくれます。動植物に詳しい方や、やんばるの文化に詳しい方、やんばると琉球王朝との関係性について歴史に詳しい方など様々で、それぞれの得意分野を活かしたガイドをしてくれます。
森の散策は20分ほど。長距離を歩くわけではありません。小さなお子さん(4歳以上)や、年配の方も森の空気を一緒に感じ楽しむことができます。小型バスでの少ない人数で催行しているため、ガイドさんに質問しやすく、ツアーを貸し切りにするグループの方も多いようです。
途中見晴らしの良い場所で、お茶やお菓子をいただきながらのんびりとおやつタイムを楽しむのもいいでしょう。幸せな気持ちに包まれます。
「世界自然遺産登録を見据え、環境を守りつつ、地域貢献につながる企画を観光協会や地元の方々の協力を得て ツアーが実現しました。未来につながるようにと運行当初は地元の子供たちに乗車してもらい自分たちの住むやんばるの良さを体感してもらう機会を作りました。」とEVバスツアーを考案したきっかけを教えてくれたのは、 JAL JTAセールスの岡さん。ツアーを作る際に、やんばる地域の魅力ををどのように伝えていくか?という点に苦労されているそうです。
「たくさんのお客様にやんばるの自然を紹介したいという一方で、自然環境、原風景を守るためにオーバーツーリズムにならないように配慮しています。ツアー終了後、自然を守っていくことが大切なんだ、守っていかなければならないなどの感想をいただいたり、ガイドを通じて地元の思いが伝わっていると感じるときや、ガイドさん自身も楽しそうに案内しているのを見るとき、とてもうれしく思います。今後はガイドさんを含め、地域の方々の継続的な雇用を生み出せられたら」
そう目標を話すのは、同じく JAL JTAセールスの内間さん。やんばるの自然を知ってもらう活動を、地元の方が行うことで地域の活性化に繋げたいと、ツアーに込めた想いを語ってくれました。
まだまだあります!沖縄のオススメ【遊】スポット
和歌山から東京を経て沖縄へ移住された瀧田冴子さんが店主を勤める雑貨店。本来ならば捨てられる運命にあった廃材や端材から瀧田さんが製作した雑貨やアクセサリーを扱っています。捨ててしまえば“ただのゴミ”ですが、使うことができれば“資源”というサスティナブルなコンセプトと、心に余裕をというテーマから生まれた「ハナニョーーン族 マグネットフック」や「おばちゃんマインドブローチ」といった個性的なアイテムたちは、インテリアなどに取り入れたくなること間違いなし。ぜひ、下記のリンクから心がほっこりしてしまうような、瀧田さんの作品をご覧になってみてください。
ゆいレール以外に鉄道がない沖縄県は、日本有数の車社会であり県民が日々の通勤や移動に使う交通手段はほとんどが自家用車です。また、県外からの観光客のレンタカー利用率も全国でもトップクラスといわれています。そんな沖縄県では、月に4,000〜6,000台の自動車が廃車になっています。車体の大部分はリサイクルされますがエアバッグと窓ガラスはリサイクルされず、高いコストをかけて廃棄処分してきました。そんな窓ガラスをアップサイクルし、ガラス食器として生まれ変わらせたのが「mado」です。糸満市にある琉球ガラス村のショップで購入できるほか、オンライン販売もされています。琉球ガラス村でのガラス吹き体験などのアクティビティとあわせて、ぜひサスティナブルなガラス食器「mado」を手に取ってみてください。