新型コロナウイルスによる影響が長引くなか、近場での旅行に注目が集まる兆しがみえている。こうした流れを受け、キャンプ場企画・運営会社「株式会社 Recamp」が提案したのは、キャンプをとおして地元を知り、魅力を深掘りする「ローカルキャンプ」という体験だ。
「ローカルキャンプ」を、地域で観光するきっかけに
国内では、新型コロナウイルスの収束をなかなか迎えることができず、海外旅行はおろか、県をまたいでの移動もはばかられる状況が続いている。そんななか、旅行業界の新たなトレンドとして、じわじわと注目を集めているのが「マイクロツーリズム」だ。「マイクロツーリズム」とは、自身が暮らす地域内での観光に特化した、新しい旅行スタイル。「ウイルスの拡散防止」、「3密対策」などを前提とするため、人々のニーズに沿った旅行スタイルといえるだろう。
6道府県に11のキャンプ場を構えるキャンプ場の開発企画・運営会社「株式会社Recamp」も、「マイクロツーリズム」に注目する企業の一つ。新型コロナウイルスがもたらした一連の影響を受け、同社が新たにリリースしたのが「ローカルキャンプ」というサービスだ。「ローカルキャンプ」は、ネーミングのとおり、地元にあるキャンプ場で過ごし、地元を楽しむことを指すという。その魅力はどのような点にあるのだろう。「株式会社Recamp」の広報・金子さんにうかがった。
「県外への移動自粛が呼びかけられるなど、移動に制限が係るなか、生まれたのが『ローカルキャンプ』です。たとえ自宅からアクセスしやすい場所にあったとしても、キャンプ場では、焚火の時間を楽しんだり、テントで寝たり、非日常的な体験を楽しむことができます。また、キャンプ場周辺で、それまで知らなかった景色や商店などを見つけるかもしれません。ご自身が暮らす地域の新たな魅力を発見するうえで、『ローカルキャンプ』は大きなきっかけになるはずです」
すでに「ローカルキャンプ」に参加した人々のなかには、当サービスを利用して地域内を賢く観光した人もいるようだ。
「先日、千葉県勝浦市にあるキャンプ場へ手伝いに行った時のこと。現地で出会った県内在住のお客様のなかに、『勝浦市は、朝市や有名なB級グルメもある魅力的な街だけど、自宅から遠いのでなかなか足を運ぶことができませんでした。ローカルキャンプに参加したついでに、これまで気になっていたスポットにも足を運ぶつもりです』とお話されていた方がいました。このお客様のように、県内にありながらアクセスしづらく、これまで足が向かなかった場所がある、という方は多くいるでしょう。ローカルキャンプをきっかけに、ぜひそうした場所も観光していただきたいですね」
加えて、「ローカルキャンプ」のさらなるユニークな活用方法も教えていただいた。「株式会社Recamp」で管理しているキャンプ場では、キャンプや観光の拠点としてだけでなく、仕事場としての活用も推進しているという。
「日本社会でもテレワーク化が一気に進み、場所を選ばず仕事をする人が多く見受けられるようになりました。そこで提案したいのが、キャンプ場を仕事場にするというスタイルです。今後は、Wi-Fiや電源や仕事スペースの整備や、お子様預かりプランをご用意します。家族でキャンプ場を訪れ、保護者の方は仕事をし、子どもたちは自然のなかで遊ぶ、といった過ごし方を提案していければと思っています」
「マイクロツーリズム」の一つとして生み出されたローカルキャンプは、今後、人々の生活に深く浸透していくかもしれない。
■イベント情報
新型コロナウィルスの収束を祈り【ニュームーンはじまりの焚火ナイト(ローカルキャンフプ&焚火のライブ配信)】を6月20日に開催
「株式会社Recamp」が、新型コロナウィルスの収束を祈り、環境月間の6月の新月の前日である6月20日に運営する施設において「ニュームーン はじまりの焚火ナイト」を開催。イべントの様子は、オンラインでも発信された。
ニュームーン はじまりの焚火ナイト
・日時:2020年6月20日(土) 19:00〜20:00着火
※各施設により着火のタイミングは前後します
・場所:Recampが運営および運営協力を行う全11箇所のキャンプ場
・参加方法:各施設の管理棟にてお問い合わせください
・参加費:無料