焼き物のまち・佐賀県西松浦郡有田町でかつて愛されていた銘菓「ちゃわん最中」が、2020年春に復活した。有田焼の蓋つき茶碗を模した最中で、1997年頃まで地元の菓子屋が製造し、有田焼の窯元や商社が出張に行く際の手土産として重宝されていたという。空き家再生や移住促進を行う『灯す屋』がその存在を知り、新たなデザイン・レシピで製品化。自分で餡を詰める形式で、最中皮5個と瓶詰餡175グラムがセットとなっている。果物やアイスを添えてアレンジするのもいいだろう。
『灯す屋』の上野菜穂子さんは、「空き家と同じで、ちゃわん最中も中に何でも入れられる自由さがあります。有田特産の金柑餡セットも商品化したいし、特に異業種とコラボして有田の関係人口を増やしたい。『なぜまちづくりの団体が最中を?』というところから関心を持って、有田焼や有田のまち、私たちの活動にも目を向けてもらえたらうれしいです」と話す。ちゃわん最中は、まちづくりのツールでもあるのだ。
ちゃわん最中
有田焼のデザイナーにデザインしてもらった蓋つき茶碗の形を、片手でつまめるサイズでそのまま再現したかわいらしいミニ最中。セットの粒餡は佐賀銘菓「丸房露」で有名な南蛮菓子の老舗『鶴屋」のもの。月に1度『灯す屋』のオフィスで販売しているほか、ふるさと納税やネット販売も。
●1620円(灯す屋 https://tomosuya.com/chawanmonaka)