寒さとともに脂が乗って美味しさを増すブリ! 成長とともに名前を変えることから、縁起のいい出世魚としても知られています。お正月には雑煮に入れる地方も多くありますね。
正解はこちら
1位 富山市
2位 金沢市
3位 長崎
ブリの消費量トップ3が、北陸の富山市と金沢市。そして長崎市。1位の富山ブリ事情をローカルライターがお届けします。
富山でブリ実食!
消費量1位の富山。統計では「ブリ」と一緒にされていますが、出世魚だけに名前が変わります。小さなものは「コヅクラ」。ブリになる手前の若い40センチサイズに当たる「フクラギ」。ブリの一歩手前の「ガンド」。さっそく、フクラギ大好きな友人に、おすすめの食べ方を聞いてみました。
「フクラギは今の時期はお刺身が特にいいですよ。ブリならブリ大根が酒のつまみによいです」
フクラギはお値段もそう高くなく、晩夏から冬の季節にかけ、魚売り場には必ず置いてあります。福の字があることから、縁起もいい!お雑煮にする地方もあります。そして、ブリ大根は富山や石川の郷土食でもありますね。よいアラが入手できれば必買です。
ちなみにブリしゃぶは?
「最近流行っている寒ブリのしゃぶしゃぶは、お店でしか食べたことがないです」
その前に、刺身で味わいたいですもんね!
「刺身であれば、残ったら翌日の朝のみそ汁にするというのもアリですよ、一泊忘年会をしたときに、宿の女将さんが作ってくれました」
それもよさそう!二日酔いの朝に!って、どうも聞いていると、お酒が飲みたくなってくるお話ばかりです(笑)
需要と供給のアンバランス
刺身、ブリ大根、照り焼き、かまの塩焼き、かぶや麹で漬ける郷土料理かぶらずしなど、ブリの食べ方はバリエーションが豊富。どのスーパーの広告にも、ブリの文字が踊っていて、あおられます。
NOブリNOライフ。「今日はブリにしよう」じゃなくて、「今日はブリ刺身だから、明日はブリ大根かな」
という気持ちになります。
あまりにブリ愛が強すぎるせいか、地元スーパーでは富山湾天然ブリだけでは需要に供給が追いつかず、鹿児島県はじめ県外から養殖のブリも多く入ってきています。実は近年、富山のブリ漁獲量は減少傾向。近年の漁獲量の減少は、地球温暖化の影響、潮の流れの変化のせいとも言われます。天然ブリの漁獲量でいえば、平成15年には長崎県2位、石川県3位、富山県12位でした(ちなみに1位は島根県)。これが平成30年になると長崎県が1位、石川県は7位、富山県は全国なんと22位(農林水産統計)。自前では、量が足りないのです!長崎がうらやましい。
今年は大漁。やっぱりブリが好き
東京では日常的にほぼ養殖のブリしかお目にかからないため、食べたい気持ちがそこまで盛り上がリませんでした。ですが、今年富山に移住してきて、地元産のフクラギやブリを見かけると、やっぱり食べたくなります。そして食べると思うのです。
地元産の鮮度のよさ、天然の安心感。加えて、筋肉と脂肪の混ざったマッチョな肉質、食感のよさ、これが最高だと。
富山市内から車で1時間、氷見漁港場外市場に行くと、正月の贈答用にブリ1匹ナン万円で売られています。6キロ超える大出世ブリが、並ぶ様は素晴らしい!半身でも十分すぎます。高くてもこれが富山の年末年始の風景なのですね。
幸い、今年は富山も石川も、水揚げ量は順調で数年ぶりの大漁というニュースが流れています。全国的に有名なブランド「氷見寒ブリ」は、富山県民にとってももちろん高嶺の花。東京駅のデパ地下では、4切れ800円近くになるんですよ!ふるさと納税でもなんでも手に入れられた人はラッキーです。ぜひ味わって食べてみてくださいね。
サクッと学べるローカルクイズに挑戦!