「コロナ移住」考えたなら、とにかく有楽町へ

「コロナ移住」考えたなら、とにかく有楽町へ

移住のきっかけやタイミングは人それぞれ。漠然とした思いを形にするまで、相談できる場所があるととても心強いものです。最近の移住事情について、富山移住歴1年目のライターが、移住に当たってめちゃくちゃお世話になった「富山くらし・しごと支援センター有楽町オフィス」の牧さん、細川さんに取材しました。

有楽町に全部ある


▲銀座側から望む交通会館。とっても特徴的なのですぐわかります。
▲銀座側から望む交通会館。とっても特徴的な建物なので、すぐわかります。

最初に場所のご案内。富山くらし・しごと支援センター有楽町オフィスは、有楽町駅前にある交通会館にはいっています。交通会館といえば、都民には2階のパスポートセンターがあることでもお馴染み。
富山くらし・しごと支援センター有楽町オフィスは、8階にあるNPO法人ふるさと回帰支援センターの中にありました。実はここには、東京都大阪府以外の45都道府県それぞれの移住相談窓口があるのです。
都道府県共同の受付で記名を済ませると、目の前には九州地方や中国地方のブースが並んでいます。これを横目に右手に進み、さらにL字型のフロアを右奥に曲がると、福井県と群馬県に挟まれた富山県のブースにたどり着きます。


どんな人が移住しているの?


▲有楽町駅オフィスのスタッフ。左から牧さん、鯉野さん、細川さん
▲富山くらし・しごとセンター有楽町駅オフィスのスタッフ。左からくらし担当の牧さん、鯉野さん、仕事担当の細川さん。(写真提供:富山くらし・しごと支援センター有楽町オフィス)

まずはコロナで移住相談が増えたかどうか、聞いてみました。
「関東近郊の群馬県や茨城県では増えているようですが、富山県ではそうでもないですよ。ポツポツという感じです。今年は途中、センターを閉めていた期間もあったから。2019年度の方が相談は多かったですね(牧さん)」
在宅勤務中心でも、たまにオフィスに出るとなれば、交通費がかかりますもんね。
では、実際に富山に移住しようと思っている人たちは、どんな方が多いのでしょう。そして、窓口でどんな相談をしているのでしょうか。
「ここに相談にいらっしゃるのは20〜40代の方が多いです。20代だとシングルの方が6割程度です。あとはご夫婦のどちらかが富山県出身の、ヨメ・ムコターンを含めたUターンが半分くらいです。2020年度はまだ終わっていませんが、今のところ昨年と同じくらいの方が移住を決めています。(牧さん)」
シングルも子育てファミリーもどちらもいるのですね。Uターンではない方は、なぜ富山を選ぶのでしょうか。
「子育て世代が移住希望をされる場合は、色々検索されて『富山は子育てしやすい』『教育がしっかりしている』という目で選ぶようですね(牧さん)」
確かに北陸は教育熱心なイメージです。共働き家庭も普通で、保育園の待機児童もゼロで利用しやすいとか。ワーママにとっても移住しやすいのかもしれません。
また、意外と知られていませんが、全席指定の北陸新幹線かがやきを使えば、富山〜東京間は2時間8分。のぞみで京都〜東京に行くのとほぼ同じ時間です。移住のハードルは北陸新幹線開通以降、低くなっているとのことです。
東海道新幹線でチラッと琵琶湖が見えるともうすぐ京都だな、と思うように、北陸新幹線で右手に日本海、左手に立山連峰が見えると、富山に来たなあ、と実感が湧きます。
「移住するときに、自然、水、空気がきれいなのは、首都圏以外どこも一緒です。富山を選ぶ理由に教育、仕事と加えて立山連峰の景色を上げる人もいらっしゃいますよ(牧さん)」
「あとは仕事があるということです。やはり、実際に移住の決め手になるのは仕事の有無ですから。富山県は医薬品はじめ製造業が盛んな県で、全国に知られる中堅どころの会社が充実しているんですよ。営業や事務職に就職をされる方も多いし、技術者ならほぼ100%就職が決まりますよ(細川さん)」
立山や富山湾、世界遺産五箇山合掌造り集落などが有名なせいか、海、山のイメージが強い富山ですが、企業が多くて街なか暮らしも可能。選択肢が広いんですね。
林業も数組、酒蔵への就職などもあるそうです。逆に、いっけん多そうに思われがちですが、農業に興味がある方でも、就農は実現していないとのこと。
普通のサラリーマンが、「転職が決まって、ちょっと遠いから引っ越したら富山だった」、という感覚でもいけるのではないでしょうか。


活動期間はどのくらい?


▲最初に相談したときにもらって帰ったかわいいクリアファイル
▲最初に相談に行った時にもらった、かわいいクリアファイル(左)や資料。

では、皆さんどのくらいの期間活動しているのでしょう。
「2、3年かけてゆっくり探す人もいるし、2、3か月で決まる人もいます。『ここでなくちゃ』とピンポイントでこだわっていたり、収入面で高望みしていると、なかなか決まらないのですが、少しだけ譲れば、満足度80%以上で就職が実現できますよ(細川さん)」
特に、「もう東京にはいられない、移住するんだ」、と覚悟を決めた人は、最強のパワーを発揮するそうです。その裏で、受け入れる企業と移住したい人の間を取り持つ皆さんの支えがあればこそですね。
私の場合、50代という年齢でメディア関係の会社に特化していたので、残念ながら就職活動はうまくいかず、ささやかな起業の道を選びました。コロナもあってエントリーした会社からなかなか返事をいただけなかった時期もありました。そんな時、仕事担当の細川さんにメールで相談すると、すぐに折り返しで電話をいただくなど、ずいぶん親身に相談に乗ってもらい、励まされたものです。
いざ移住が決まっても、うまく続けることができるかどうかも、心配になります。
富山に合う人、合わない人があるのか聞いてみました。
どこの地方に移住する場合も、と言うよりも、一般的な転職でも当てはまるかもしれませんが、柔軟に環境の変化に対応できるならば、移住しても大丈夫だそうです。シングルで移住して、地域の人と結婚を決めたおめでたいケースもあるとか。逆に、「俺が俺が」という人は行ってからも苦労するようで、残念ながら転職してしまう人もいるそうです。
「移住にはテンポがあるので、富山の時間軸に向いていればいいですね。最初から頑張りすぎない方がいいというか(牧さん)」
ハローワークが仕事を探すことに特化した場所なのと違って、このセンターではくらしと仕事の相談が窓口一つで一度に済む。そんな利点があります。


やっぱりお金も大切


そしてもう一つ、今ならではの情報も最後にご紹介しておきます。
「東京23区から富山県に移住した場合に、最大100万円が支給される(要件あり)「移住支援金制度」が2019年から始まっています。富山県は全市町村が対応しているので、どの地域に移住しても大丈夫ですよ。それに、移住支援金を申請するには、起業もしくは対応している地元企業に就職する必要があります。お金が全てではないし、必要要件は厳しいかもしれませんが、知らなければそれまで。大事な要素ではないでしょうか(細川さん)」
支援金や補助金は富山県だけに限らず、他地方にもありますが、共通するのは自らで申請しなければもらえないということ。しかもこの制度は内閣府で2019年度から6年間の予定で始まったもの。知らなかったばかりにもったいない思いをすることもあります。
「コロナの状況になり、移住関係のセミナーも今はオンラインになりました。相談もオンライン可能です。東京以外の方でもどうぞ。とにかく、移住を考えている方は、一度ご相談ください」

富山くらし・しごと支援センター有楽町オフィス
東京交通会館 NPO法人 ふるさと回帰支援センター内
住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1
時間:10:00~18:00 休み:月曜・祝日・年末年始
富山県移住・定住促進サイト「くらしたい国、富山」