日本を代表するコーヒーを中心とした飲料メーカー・UCC。今回新たに発売されたサスティナブルなコーヒーカプセル「ベトナム ダラット」をはじめ、UCCではコーヒーを通じてSDGsへの取り組みを積極的に行っている。ユーザーはコーヒーを飲めば飲むほどSDGsに貢献できるのだという。そこで、今すぐにでもコーヒーを飲みたくなるような、UCCのサスティナブルな取り組みの一部をご紹介!(トップ写真:UCC)
日本のコーヒー文化における“3つの波”
「失われつつある日本の喫茶文化を大切にした懐かしく温かで、しかしかつて何処にもなかった大人のための珈琲店」をコンセプトに掲げるコーヒーチェーン「上島珈琲店」は、今や全国に100店舗を構えるほどの人気店に。また、ジャマイカやハワイに直営農園を開設するなど、約90年にわたり、日本のコーヒー文化をけん引してきた企業である。
同社によると、日本のコーヒー文化の流れとして“3つの波”があるという。
ひとつ目の波、「ファーストウェーブ」は、真空パックの加工技術により、流通量が増加して一般家庭にコーヒーが急速に普及したこと。当時は、”苦みを味わうための飲み物”として人気を博した。
「セカンドウェーブ」は、シアトル系コーヒーの台頭に見られる”深入り”の流行。特に、エスプレッソにミルクやクリームを入れた甘みのあるコーヒーが女性や若年層の間で人気となり、幅広い層に浸透するようになった。
そして、「サードウェーブ」は、豆の産地や農園にこだわり、1杯1杯丁寧に淹れたコーヒーの味わいを楽しむ人が増加したこと。これには、”おもてなしの心”を培ってきた日本の喫茶店文化が大きく影響しているのだとか。
1杯1杯、丁寧に淹れたコーヒーを再現する家庭用マシン
2)品質を損なわないよう運搬し、綿密に検査する
3)焙煎・粉砕してパッケージングし、ユーザーの手元に届ける
4)最適な淹れ方でコーヒーを「抽出」する
プロのハンドドリップの抽出メカニズムを搭載した画期的なマシンで、「鮮度」「計量」「蒸らし」「抽出速度」「(カプセルの)カタチ」の5つにこだわり、プロの淹れ方を再現。UCCのコーヒー鑑定士が世界中から厳選したコーヒーカプセルをセットして、コーヒーを抽出する。
コーヒー豆の品質コンテストからSDGsへ
ひとつは、JICA(国際協力機構)のプロジェクトに参画し、農園開拓から商品化まで一貫して携わりながら製造しているカプセル「ルワンダ フイエマウンテン」。カプセル販売の収益金の一部は、現地の灌漑(かんがい)施設の開発に充てられ、2021年には5基の井戸が完成した。
もうひとつは、コーヒー生産現場における雇用・就労機会の均等・性差別の撤廃を目指す、カプセル「ブラジル ラゴア農園」。収穫から加工までの工程を女性だけで行い、雇用・就労の機会を創り出し、エンパワーメント(権限移譲)を行っている。
そして、今回新たに発売されたカプセル「ベトナム ダラット -UCC QUALITY CONTEST 2021」は、「UCC品質コンテスト」2021年ベトナム大会で入賞したスペシャルティコーヒーを使用。
「UCC品質コンテスト」とは、UCCグループサスティナブルビジョンの「カップから農園までの持続可能な活動で、コーヒー産業の発展に貢献し、世界を笑顔にする」を掲げた、コーヒー生産者らを対象にした、コーヒーの品質に関するコンペティションのこと。農業技術や加工技術の向上による品質の向上、コンテストにより付帯される付加価値によるコーヒー豆の販売単価の向上、それに伴う生産者のモチベーションアップを目的に行われ、地域全体のブランディングや価値の向上によって、おいしいコーヒーを多くの人に安定して供給できるようになる。このコンテストで入賞したコーヒー豆を使用するということは、SDGsに取り組むことを意味する。
“量”から“質”へ。持続可能なコーヒーを目指す
従来ベトナムのコーヒーは、先物取引が主で、品質よりも量が重視される風潮があり、長時間労働や作付面積の拡大につながっていた。
UCCは、持続可能(サスティナブル)を実現すべく、今後も品質向上に向けての農事指導を行ったり、1本からの収穫量を増やすための支援を行ったりするなどして、ベトナムの農家と持続可能な社内の実現を目指していくという。