南相馬の歴史をノベルティで
南相馬市では「南相馬市サポーター事業」というファンクラブのような取り組みを行っており、会員向けに年1回ノベルティを配布しています。
地域の魅力が表現された、地域内外の方に伝えたくなる様なノベルティを目指し、地元企業と一緒になって作製を行います。
事業2年目となります2019年は原発事故から9年が経ち、ようやく海開きを行う事が出来た記念すべき年でした。
さらに、南相馬市は、世界大会も開かれたサーフィンのメッカであった為、サーフィン関連の企業も多く、南相馬で40年間ウエットスーツを製造されておられる(株)リガインターナショナルにご協力いただき、作製を行う事となりました。
現場を拝見していると、大量に端材が出ており、何かに活かせないか?と考えているというお話を伺いました。そこで、この端材を使い、南相馬市らしさが伝わるノベルティ作りを考えました。
そして決定したのが、数アイテムの候補の中から、濡れても大丈夫という特徴を活かした、傘に取り付けるアンブレラマーカーです。
形もサーフィンをイメージしたサーフボード型で作製を行い、このノベルティがどのようにして作られた背景が伝わるパンフレットを同封し、サポーターに向けて商品発送を行いました。
株式会社大王製作所とは?
当社は今年で59年目になる会社で、観光地のお土産からアニメ・コンサートグッズ、神社の御守と、幅広くモノづくりを行って参りました。
59年間培ってきたモノづくりのノウハウや、自社工場を持たず幅広いジャンルの会社にモノづくりをアウトソースしている仕組みなど、会社の強みを活かし、地方創生に絡めた新規事業を立ち上げてきました。
地域おこし協力隊の方は、地域の特産品を作るなどのミッションを与えられることが多いですが、地域の魅力を知り、いいアイデアが有っても、それを具体化するだけのノウハウがないのが現状です。
会社で蓄積したモノづくりのノウハウを提供し、地域おこし協力隊の方とコラボレーションすることで、今まで構想段階で終わっていたアイデアをカタチにしていこうというのが新規事業の着想です。
愛媛県伊予市との提携
現地に入り、地域おこし協力隊の方と一緒に地域の魅力を探っている中で、魅力と共に地域課題も見えてきました。
そこで、地域の魅力を引き出しながら、地域課題も解決できる商品を3つ共同作製致しました。
この事例は好評を得る事ができ、移住・交流推進機構(JOIN)で講演の機会もいただきました。
福岡県筑後市との連携
筑後市は、恋木神社という神社が有名で、「恋の国筑後」をキャッチフレーズにしておられます。
こちらも地域おこし協力隊の方と一緒に、特産の棒ラーメンを赤く染め、「運命の赤い糸」のネーミングで作製致しました。ラーメンもパッケージもデザインもすべて現地の業者に委託することで、その地域でしか生まれない特産品を作りました。
特に注目していただいたのは、地域の強みを活かした取り組みでした。
地域おこし協力隊の方が現地で取り組んでいた恋活(婚活)イベントをアンケートの場にし、地域の若者と一緒に地域の特産品作りを行いました。
この作り方が話題性を呼び、地元の新聞やテレビで取り上げていただき、初回の1,500個は発売前に予約完売し、発売から約1年で、計16,500個の販売を行い、好調な売れ行きをキープしております。
福島県南相馬市との連携
こちらは地域おこし協力隊の方とご一緒したのではなく、先程記述の伊予市との講演を聞いていただき、熱心な市役所職員さんからご相談をいただきました。
1年目を経て、現在2年目の取り組みとなります。