平成23年にユネスコ無形文化遺産リスト登録された佐陀神能は、令和3年に十周年を迎えました。
これを記念し松江観光協会が事務局を務め、県内外の神楽団体を招聘し「第3回神座-神々への舞-各地に伝わる御神体出現の舞」の特別公演を2022年10月2日(日)に開催する運びとなりました。
佐陀神能(松江市)・高千穂神楽(宮崎県)・久見神楽(島根県隠岐の島町)・大土地神楽(島根県出雲市)の4つの神楽団体が、各地に伝わる御神体出現の舞を、令和元年度からの改修工事を終えた舞殿で奉納します。
佐陀神能の世界へタイムスリップしてみませんか!?
毎年9月24日、25日に行われる御座替祭(ござがえさい)という神事で奉納されており、神への祭礼の「七座」、祝言の「式三番」、神話劇の「神能」の3部からなっています。
特に「神能」は佐太神社の神官が、京より能を習い覚えて帰りその方式を取り入れ、従来の神楽を格調高いものに創り上げたと伝えられています。
神能の演目は当社の縁起を語る「大社(おおやしろ)」をはじめ十二段からなります。
笛や鼓の軽妙な音色に合わせて、あざやかな衣装を着て、舞手がゆったりと、時に大きく、切れの良い動きを見せ、観客は荘厳な神話の世界を堪能できます。
現在では神職と松江市内の有志による佐陀神能保存会によって伝承しており、9月24日、25日の佐太神社の御座替祭に舞うほか、近隣神社の秋のお祭りなどで奉納しています。
昭和51年国の重要無形民俗文化財に指定され、平成23年にユネスコの無形文化遺産登録されました。
佐陀神能をもっと楽しめるポイント
佐陀神能保存会では、若者への継承を目的に「子ども佐陀神能体験教室」を行っております。
子供たちが披露する演目の一つ、「八乙女」は鈴と手柴を手に取って、降臨した神をおなぐさめする巫女の舞となります。右手に鈴、左手に榊を持ち、「八乙女の、八乙女の鈴に千早を振りかけて、舞えば御神も納受まします」などと歌いながら舞います。
知っているだけで演目が数倍楽しくなること間違いなし!
登場人物は、朝廷の臣下(しんか)、老人(佐太大神の化身)、佐太大神(さだのおおかみ)、龍神(りゅうじん)から成っています。佐太神社には多くの神秘があると聞いた帝の命令を受けた臣下が佐太神社を訪ね、佐太大神に姿を変えた老人に出会います。老人は、この神社の祭神を慕って八百万の神が集まることから神在月と呼ぶことなどを語り消えてしまいます。
八百万の神が集う神在の社 佐太神社ってどんなところ!?
荘厳な出雲造りの御本殿三社(指定重要文化財)に主祭神の佐太大神をはじめ十二柱の神々をお祀りしています。
主祭神 佐太大神は出雲国で、最も尊いとされる四大神の内の一柱で猿田彦大神と御同神です。佐太大神は「導きの神」として知られています。また、八百万の神々がお集まりになる神在祭は出雲の国数社で執り行われているものの中でも、文献上最も古く、かつ祭りの形態も古い形を受け伝えており、「神在の社」といわれ、全国各地から広く信仰を集めています。
各地に伝わる御神体出現の舞をご紹介!
開催概要
■第3回「神座 神々への舞」
開催期間:2022年10月2日(日)9:30~17:00
開催場所:佐太神社 舞殿
電話番号:0852-27-5843(松江観光協会)
0852-82-0668(佐太神社 社務所)
駐車場:有
料金:入場無料
その他:写真撮影はご遠慮ください。
新型コロナウイルス感染症の影響により、中止または延期、内容変更の場合があります。
会場では、入場制限や会場整理を行うことがあります。
また検温や記名にご協力ください。発熱や体調不良時の入場はご遠慮ください。
9:10 受付開始
9:30 子供神楽:真ノ神楽、八乙女
10:15 佐陀神能:入申、手草
10:40 高千穂神楽:岩潜りの舞、手刀雄の舞、細女の舞、
戸取の舞、御神躰の舞
12:20 久見神楽:神途舞、猿田彦、恵比須
13:30 大土地神楽:野見宿禰、八千矛
15:10 佐陀神能:大社、日本武、成就神楽
17:00 閉幕
「神座」を楽しむ前に訪れたい“幸せへと導かれるお参りへ”
(摂社とは、主祭神に縁の深い神を祀った神社のこと)
佐太神社の主祭神は佐太大神ですが、北殿の御祭神がニニギノミコト。
田中神社は二柱の御后コノハナサクヤヒメとイワナガヒメ。
田中神社は本社北殿の摂社で当社から東へ100メートル離れた飛地に二つのお社が背を向けて建っています。
佐太神社の御本殿に向かっているのが西社で木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)を祀り、
「縁結び・安産」、背を向けて建つ東社は磐長姫命(イワナガヒメノミコト)を祀り「縁切り・長寿」の
信仰があります。
これは本社北殿の御祭神瓊々杵尊(ニニギノミコト)との物語りに由来します。
瓊々杵尊は姉の磐長姫命と妹の木花開耶姫命をめとりますが、姉は容姿が醜かったので親元へお返しになった。
というもので、縁切りの御利益がある神社は全国的にも珍しいようです。
男女の悪縁をはじめなかなか断ち切れない様々な悪縁を除くため、参拝、御祈念に訪れる方が多数あります。
■「祈願割符」の納め方■
①佐太神社で割符を承ったら、本殿→北殿→南殿→母儀人基社の順で参拝
②田中神社へ移動
③田中神社東社→西社の順で参拝。田中神社の2つの社殿の間で願をかけ割符を2つに割る。
④割符の『絶』の方を納箱に納めましょう。
⑤続いて西社に廻り、割符の『結』の方を決められた札掛けに結びます。
お参りの後は…ここだけのめずらしい「すましぜんざい」を食べよう!
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