数万匹に一匹の確率で出現すると言われる、白黒まだら模様が特徴の「パンダウナギ」。まるでパンダのようなその模様から、この愛らしい名前で呼ばれています。通常のウナギは黒っぽい体色をしていますが、パンダウナギは突然変異によってこの独特の模様が生まれます。自然界での発見は極めて稀であり、まさに奇跡の生き物と言えるでしょう。その希少性から、研究者や愛好家の間で大きな注目を集めています。遺伝子の突然変異によるものと考えられていますが、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。この神秘的な模様がどのように形成されるのか、今後の研究に期待が寄せられています。パンダウナギの生態についても謎が多く、今後の調査によって更なる発見があるかもしれません。
三重県から伊勢シーパラダイスへ、新たな物語の始まり
この奇跡のパンダウナギは、三重県の養鰻場で発見され、当初は松阪市の炭焼きうなぎ専門店「わかや本舗」で展示されていました。多くの来店客を魅了し、地元で話題となっていましたが、この度、伊勢シーパラダイスへと新たな住処を移すこととなりました。「わかや本舗」店主の大久保博之氏は、幼少期から伊勢シーパラダイスに親しみ、多くの水生生物と触れ合うことで豊かな感性を育んできました。未来の子どもたちにも同じように、生命の神秘や尊さを体感してほしいという願いから、パンダウナギを伊勢シーパラダイスへ寄贈することを決意しました。大久保氏自身の思い出が詰まった場所だからこそ、この特別なウナギを託すのにふさわしいと考えたのです。パンダウナギは、2024年12月20日に「わかや本舗」から伊勢シーパラダイスへ引き取られ、12月21日より「まる見え!バックヤード」にて一般公開が開始されます。寄贈という形での移動は、大久保氏と伊勢シーパラダイスの深い繋がり、そして未来への希望を象徴する出来事と言えるでしょう。