東武タワースカイツリー(本社:東京都墨田区)にて運営する東京スカイツリー(R)では、2021年3月11日に東日本大震災で被災された地域の復興への想いを込めた特別ライティング「明花」を点灯します。この特別ライティングは、2013年の夏に「明るい未来」をテーマに地元墨田区の小学生からデザインを募集した際、当時、両国小学校の5年生(当時10歳)だった道上可彬さんに応募していただいたデザインで、2014年から毎年3月11日に点灯しています。東日本大震災から10年となる今年、18歳になった道上さんにあらためて、特別ライティング「明花」に込めた想いなどをインタビューしたほか、東京スカイツリー天望デッキに設置しているモニュメント「W1SH RIBBON(ウィッシュリボン)」に、願いを書き込んだリボンを結んでいただきました。
東日本大震災で被災された地域の復興への想いを込めた特別ライティング「明花」
「明花」は5種類のライティング(明花、ハイビスカス、マリーゴールド、ゆり、ラベンダー)で構成されており、きらきらとした太陽の光が降り注ぎ、種がまかれ、芽吹き、青々とした葉が開き、そして色とりどりの花が咲く様子を、色鮮やかなグラデーションで表現しています。被災した日本を花に例え、しぼんだ花が種を残し、再び咲くという復興への気持ちが込められたライティングです。
【点灯日時】3月11日(木)17:45~22:00
※5種のライティングが左から順に、約12分ごとに点灯します。
※日程や内容等の変更が生じる可能性があります。
当時小学5年生の道上さんが描いたデザインと頂いたコメント
これは、花を表しています。土から出て、青い葉を出し、発てんし続けて来た日本でも大しん災のせいで、花のようにしぼんでしまいました。でも、花は種を残すのです。私はその残った人たちに日本を咲かせてほしいからこのデザインにしました。
18歳になった道上さんから頂いたコメントと「W1SH RIBBON」に込めた願い
Q.小学生の時にデザインした「明花」が、毎年3月11日に点灯することをどのように感じていますか。
A.小学5年生の時に初めて点灯されてから、これまで点灯していただけたことを光栄に思います。東京スカイツリーは日本一高いタワーで、人の目にもよく止まるので、私のデザインしたライティングを見て「(震災から)もうすぐ何年経つんだ」と、いろいろな人に見てもらって、当時の記憶を忘れないでほしいと感じています。
Q.10年がたった今、当時を振り返って、当時の自分や震災、「明花」をどのように感じますか。
A.私は中高一貫校に通っていて、高校生になっても中学生と関わることが多いですが、いま中学校1年生の子は、震災当時は赤ちゃんだったから、体験した記憶がない状態です。そんな中学生と話していて、震災から時が経っているなって感じます。自分が実際に震災を体験して、怖いと思ったり、こういう時にどうしなければいけないということを、忘れていくことが怖いと思いました。自分もその時に感じた恐怖がだんだん風化していくことや、いろいろな人が震災のことを忘れていくことが怖いなって思います。
Q.道上さんにとって、東京スカイツリーはどんな存在でしょうか。
A.家から近いこともあって、すごく身近な存在ではあるんですけど、それぞれのライティングに込められた思いが違うじゃないですか。身近にあるからこそ、そういうものを目にするし、点灯しているライティングが違うと、これはどういう意味なんだろうと考えます。言葉にするのは難しいですが、身近なのに、コロナとか震災とか、社会の状況を感じられる存在、身近なのに大きなスケールのことを感じられる存在、だと思います。
Q.18歳となった今、道上さんの夢や願うことを、リボンに書いてもらえますか。
A.「平穏な日々を過ごせますように」と「大学生活を楽しめますように」の2つを書きました。
展望台に設置されたモニュメント「W1SH RIBBON」とは
「W1SH RIBBON」は、東京スカイツリーが世界一高いタワーであることの「1」にちなみ、「一番の願い」や「みんな一丸となってかなえたい想い」など、それぞれの1番の願いをリボンに書き込んで、結びつけることのできるモニュメントです。みんなでこの困難を乗り越え、新たな未来に向けて前進するすべての人の気持ちを後押ししたいという想いから、2020年9月、東京スカイツリー天望デッキに設置しました。
また、「W1SH RIBBON」が展望台に設置される前、地元墨田区にある業平小学校の5年生と6年生に、願いごとを書いていただきました。リボンの売上の一部は、特定非営利活動法人「ピースウィンズ・ジャパン」の新型コロナウイルス緊急支援事業に寄付されます。