「スマイル アフリカ プロジェクト」では、アフリカの子どもたちにシューズを贈るため、日本全国に広がる会員のみなさまからシューズを集めてきました。そのシューズ回収数がまもなく10万足となります。お預かりしたシューズはケニアなどで、子どもたちに手渡しています。そのレポートをお届けします。
ケニアのマザレ・スラムでシューズ寄贈。
ケニアにいる「スマイル アフリカ プロジェクト」の現地プロジェクト・スタッフから、シューズ寄贈活動のレポートが届いた。
プロジェクトはこれまで、ケニアのスラム地区の学校や孤児院など、シューズを必要とされる場所へ足を運んできた。一足のシューズが一人の命を救うからだ。
首都・ナイロビから北東に車で40分ほどのマザレ・スラムもその一つだ。50万人以上が暮らすといわれるスラムだが、貧困問題のほか、複数のギャング集団の存在、違法アルコールの流通など、深刻な課題を抱える地域である。
ここでも、シューズを待つ子どもたちがいた。スタッフは9月末、地域の地区長と警察官に同行していただき、スラム内の小学校と幼稚園でシューズ寄贈を行った。
スラムの道は狭く、建物が密集し、学校といっても校舎が住宅と見分けがつかないような環境だ。最初に訪れた『ペイジ・ビジョン・ケア・センター』は、校庭もない小学校だが、約250人の児童が学んでいる。
低学年から順番に並び、スタッフと教員たちのサポートでそれぞれの足に合ったシューズを選び、履いていく。児童も最初は緊張していたようだが、次第に笑顔が広がっていった。
幼稚園の『セント・チャールズ・ルワンガ・ナーサリー・スクール』は小学校のすぐ近くにあり、約210名の園児が在籍している。園舎の並びにある教会のホールでシューズ寄贈が行われたが、一番小さいSSサイズよりも少し大きめのSサイズがより多く求められた。同じくらいの年齢でも日本とケニアの子どもとの足の大きさの違いを、スタッフは感じたという。
シューズの中には日本の子どもたちからのメッセージカードが入っているが、園児たちはシューズ同様にそれがうれしいようで、スタッフは「何て書いてあるの?」と翻訳をせがまれ、日本とケニアとの„橋渡し〝役も担った。
寄贈を終えたスタッフの井上清司は、「寄贈も手伝ってくれた強面の警察官が、最後に『コミュニティに対する、すばらしい活動をありがとう』と言ってくれたのが印象的です」と語った。
11月23日、シューズの特別無料回収を行います!
この日は、計576足のシューズが寄贈された。そして、日本国内では来る11月23日(土・祝)、東京都江東区有明の「東京臨海広域防災公園」で恒例の「スマイル アフリカ プロジェクト ランニングフェスティバル2019」を開催する。
ここではシューズの特別無料回収を行う。プロジェクト発足時、シューズの「10万足」回収を目標としたが、現在は9万6815足(2019年9月30日時点)の回収数となった。ぜひ、目標を達成させたい。ランニングに参加しなくても、シューズ寄贈だけでも受け付ける。一人でも多くのアフリカの子どもたちを笑顔にするため、ぜひご協力をお願いしたい。