「スマイル アフリカ プロジェクト」を支えてくれている学校会員。それぞれの学校では、アフリカの現状などを学んだ後、感じたことを話し合ったり、校内でシューズ回収活動をしています。東京都内と広島県庄原市内の小学校で行われたシューズ回収のレポートが届きました。児童が書いてくれた感想とともに、その様子をお届けします。
全国の小学校に広がるシューズ回収活動。
「スマイルアフリカ プロジェクト」の学校会員から、シューズ回収の活動レポートが次々と届いている。
どの学校も、「スマイル アフリカ プロジェクト」を道徳や環境学習の一環としてとらえてくれている。児童たちはプロジェクトが編集したアフリカの現状を伝える映像資料を観て認識を深め、意見を出し合い、そして活動する。そんな彼らの熱い思いが、レポートの中から伝わってくる。
東京都の荒川区立尾久宮前小学校では、2年生の20名が道徳の時間に「せかいのことを知ろう」というテーマのもと、映像資料を観た。そして、「アフリカの子どもたちの現状」について、いろいろな感想や意見を出し合ったという。
その後、それぞれが感想文を書いてくれた。その抜粋、要約となるが(以下同)、こんなことを書いてくれた児童がいた。
「アフリカの人たちはきけんだから、くつ以外のものもとどけて日本のように安全にくらせる町にしたいと思いました」
担当の教員は、授業について「児童は真剣に映像を見ていました。その貧しさに驚き、プロジェクトの重要性と、これからも続けていかなければいけない活動だと感じたようです」
ほかの児童の感想文ではこんなことも書かれていた。
「わたしがアフリカの子どもたちのためにできることがあればしたいです。このさき、スマイル アフリカ プロジェクトにさんかしてアフリカの子どもたちをしあわせにしてあげたいです」
この気持ちを忘れずに、これからも世界を見続けてほしい。同校では91足のシューズが回収された。
アフリカの現状を知り、何をすべきか考える。
広島県の庄原市立東小学校では1年〜6年生の計127名が映像資料を視聴し、「シューズ回収プログラムの意義」と「自分たちが日常生活で心がけること」についてディスカッションが行われた。担当の教員によると、「履かなくなったシューズが人の命を助けることにつながることに、印象が強く残った児童が多かった」という。
同校でも感想文を書いてくれた児童がいる。「くつがない生活なんて、考えたことがなかった。破傷風を防ぐことにつなげることができるのなら、たくさんくつを集めてよかったと思う」。6年生の男子の感想だ。
前年もプロジェクトに取り組んだ6年生の女子があらためて感じたのは、「(前年の回収で)集まった中には新品のようなくつもたくさんありました。まだはける新品のようなくつも捨てているということです」。
同校では児童会本部役員が文書を作成して、家庭にシューズ回収の協力を呼びかけ、校内に回収箱を設置した。前年と今年度で計102足が集まった。
別の6年生男子はこう書いた。「この学習で、日本が恵まれていることを知る機会にもなりました。逆に、僕たちよりも恵まれていない環境で育った人がいることにも気づきました。これから僕たちの手で助けられたらと思います」。
彼らがプロジェクトをとおして学び、感じたことが、この活動だけにとどまらず、これからの国際社会でも活かされていくことを願っている。