サスティナブルで地球にやさしい、未来をつくる取り組みやものがどんどん増えています。ここでは、そんな魅力あふれる団体や取り組みの紹介とともに、各団体の方が愛用・おすすめするエコでサスティナブルなアイテムも併せてご紹介します!
目次
雨水市民の会
『雨水市民の会』の拠点がある東京都墨田区は、隅田川、荒川、中川などの川や水路に囲まれた低地にある。地面がアスファルトで覆われたことなどにより、1980年代になると局地的な大雨が下水道に集中してあふれる「都市型洪水」が起こるように。一方、水源ダムは渇水状態で給水制限がかかるという皮肉な事態に陥ったことから、まちにタンクを多数設置して雨を貯め、水を活用しながら徐々に下水道に流す活動が約40年前にスタート。1994年に雨水利用の国際会議が開かれたことを機に『雨水市民の会』の前身となる会が立ち上げられた。
現在は、雨水活用の情報発信から、墨田区を中心に展開されている住宅・施設・コミュニティでの雨水活用事例の視察案内、安全な飲み水の確保が難しいバングラデシュでの雨水活用の普及支援など、幅広い活動に取り組んでいる。
現在は、雨水活用の情報発信から、墨田区を中心に展開されている住宅・施設・コミュニティでの雨水活用事例の視察案内、安全な飲み水の確保が難しいバングラデシュでの雨水活用の普及支援など、幅広い活動に取り組んでいる。
「大雨が一気に下水道に流れ込むことにより、処理場で引き受けきれない汚水混じりの雨水が直接河川に流れ出て、水質悪化を引き起こす問題も起きています」と『雨水市民の会』の山本耕平さんは説明する。また、都市に人が集中することで大量に水を使用したり、地下水を大量にくみ上げて農産物を生産したりと地球の水環境に大きく影響を与えている現代の生活スタイルを見直す必要もある。
「都市部に暮らす場合、遠くの水源から届く水道水を使い、下水道をとおして雨水の多くを捨てている状況です。雨水を活用することで単に下水に流れる雨の量を減らすだけでなく、“くる水”と“ゆく水”の流れを考えるきっかけになればと思っています」。身近な水循環を知ることで問題に気づき、持続可能なライフスタイルを目指す人を増やせるように活動を続けていく。
「都市部に暮らす場合、遠くの水源から届く水道水を使い、下水道をとおして雨水の多くを捨てている状況です。雨水を活用することで単に下水に流れる雨の量を減らすだけでなく、“くる水”と“ゆく水”の流れを考えるきっかけになればと思っています」。身近な水循環を知ることで問題に気づき、持続可能なライフスタイルを目指す人を増やせるように活動を続けていく。
おすすめアイテム
左/『風大地プロダクツ』の「レインキャッチ」。簡単に設置できる雨水集水器。雨どいに切れ込みを入れて差し込むと、効率的に雨を集められる。右/不用になった傘を再利用した『CASA PROJECT』の傘袋。エコバッグなどの商品も展開している。
text by Mari Kubota & Hiroya Honma(SOTOKOTO)
記事は雑誌ソトコト2021年9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。