インドには地域ごとに特有の刺繍があり、伝統や文化とひもづいている。奈良県出身の伊達文香さんは大学在学中にインドを訪れ、インド刺繍の美しさや奥深さに魅了された。同時に知ったのは、刺繍職人の地位が低く、高い技術が失われつつあること。帰国後、伊達さんはエシカルブランド『itobanashi』を始め、職人に適正価格を払い、複雑な刺繍を施してもらった服や雑貨を販売している。
写真は、カシミール地方の細やかなアリ刺繍があしらわれた「ティーコーゼ」。カシミールは冷涼な気候で住民は一日中紅茶やチャイを飲んでおり、ティーポットの温もりを保つティーコーゼは重宝されているという。間口が約35センチと大きく、置くだけで食卓が華やぐ。「なくてもいいけど、あると心が躍り、暮らしが豊かに彩られる。そんな商品を刺繍で提案したいと思っています。用途に限らず、暮らしに合った使い方をしていただけるとうれしいです」と伊達さん。玄関や出窓に飾ってもすてき。
どうぶつティーコーゼ/クジャク
クジャクのほか、ゾウ、ラクダ、ネコ、ニワトリがあり、すべて一点物。コットン100パーセントの生地にレーヨン糸で刺繍を施している。中の保温カバーを外して中性洗剤で手洗いが可能。オンラインストアのほか、広島県・奈良県で月に数日オープンする『ししゅうと暮らしのお店』にて購入できる。
クジャクのほか、ゾウ、ラクダ、ネコ、ニワトリがあり、すべて一点物。コットン100パーセントの生地にレーヨン糸で刺繍を施している。中の保温カバーを外して中性洗剤で手洗いが可能。オンラインストアのほか、広島県・奈良県で月に数日オープンする『ししゅうと暮らしのお店』にて購入できる。
●8800円(itobanashi https://itobanashi.com)
photograph by Jiro Matsushita text by Emiko Hida
記事は雑誌ソトコト2022年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。