ソトコトNEWSにて企画・編集を担当。ある時は母、ある時は編集者、またあるときは経営者であり、ある時は従業員として企業で働いています。企業や自治体の取材を通して、SDGsについて自分なりに感じたことなどを書いていきます。様々なひと、様々な立場。それぞれの思いを大切にしたい。
#3 至る所で「SDGs」ってワードを目にする気がしませんか。
「何でもかんでもSDGsってどうなの?」なんて声も聞こえてくることも。かく言う私も、「SDGs活動やってますって言うけど、ほんとのところはどうなのかしらね〜?」なんて、一歩引いた目線から入ってしまうのは、PRやメディアの仕事を生業にしているからでしょうか。
でも、取材などでSDGsに本気で向き合って汗かいている人たちのお話を伺ってみると、「疑ってすみません! 私が間違っていました!」と心の中で土下座したくなることも。やっぱり、個人が企業のSDGsの活動に関する情報を捉えるにはまだまだハードルがあるなぁ、と感じる今日このごろです。
SDGsの理念は「誰ひとり取り残さない。」
それって、日本人にそもそも身に染みている感覚なのではと思うのですが、世界的に見れば、まだまだ意識が低いからこそ、分かりやすい指標として、SDGsの17項目が取り沙汰されているのだと思います。
何でもかんでもSDGs。流行りと言われてもビジネス目的でも、その思想が広くあまねく届くのならば、それ自体は良いことだと思います。
企業のSDGsの活動は、(事業として大きく掲げているところを除いて)個人の倫理観から派生して活動が広がっていくイメージがあります。その個人は、経営者であったり、いち従業員であったり様々。
他者や他の生き物、環境に対して「もっとこうしたら」という思いがきっかけとなり、応援の輪が広がる。その企業で働く人々の誇りとなる、購買者や株主が増える。
理想論と聞こえてしまうかもしれませんが、以前にお話を伺った『明治』のカカオ生産国での活動も、品質調査でカカオ生産国を訪れたひとりの社員が起こした小さなアクションがきっかけでスタートしたことだそうです。