SHIBUYA109 lab.は20歳前後の男女を対象に「若者のSDGsに対する意識」についての調査を行いました。「around20」と呼ばれる若者層の人々は、SDGsに対してどのようなイメージを抱いているのでしょうか。
■約6割のaround20がSDGsを認知
SDGsの知名度を調査すると、約6割の人がSDGsを知っているという結果に。
「名前のみ知っている」と回答したが人が21.0%、「名称と特徴程度を知っている」と回答した人が23.9%ということが分かりました。名前は知っているけど、詳しい内容は知らないという人が多かったということがうかがえます。
さらにSDGsの17の目標から「日本がより力を入れて取り組むべき課題であると思うもの」を聞いてみたところ「ジェンダー平等を実現しよう」が33.6%、「貧困をなくそう」が30.8%でした。
17の目標の中でも、身近な問題に対して問題意識が高くなる傾向があります。また、メイクや髪型について「男受けはこちらの方がいいよ」と言われて疑問を感じるなど、ジェンダーの不平等を感じる人が多いことも要因です。
■具体的な行動を起こす人は7.8%
ジェンダー平等や貧困問題など「社会的課題」の解決に対する興味関心度について調査すると「関心がある」「すごく関心がある」と回答したのは59.5%でした。半数以上のaround20が興味を持っていることが分かります。
さらに、社会的課題についてどのようなアクションを起こしているかを調査すると「関心はあるが、特に具体的に取り組んでいることはない」が36.8%、次に「具体的に取り組んでいることはないが、情報収集をしている」26.4%という結果に。
社会課題解決に対して関心があり、情報収集は行っているものの、具体的な行動を起こしている人は少ないようです。
■around20は授業でSDGsを知ることが多い
SDGsについて知るきっかけを聞いたところ「学校の授業」で知った人が43.1%という結果でした。高校や大学の授業で社会的課題について学んだりディスカッションがあり、授業が知る機会となっていることが分かりました。
around20世代にとって、具体的にどのようなきっかけがあればSDGsに取り組めるかを調査すると「お金の節約になる」が最も多く、42.0%という結果を残しました。やはり、分かりやすく、身近なメリットがあると取り組みやすいようです。
■企業のSDGsへの取り組みをよく知らないという回答も
昨今、SDGsに取り組んでいる企業は増加しています。around20にSDGsに取り組んでいる企業についてどう思うかを聞いたところ半数以上の56.4%が「好感を持てる」と回答しました。
さらに、企業や個人、行政がどのようにSDGsに取り組むべきかという質問に対し「個人や企業が協力し解決すべきだと思う」という回答が43.8%という結果に。企業と個人が協力することに意欲的であることが分かりましたが、一方で、実際に企業がどのような取り組みをしているかをよく知らないという人も多かったそうです。
around20世代は、SDGsに関心はあるものの、具体的にどう行動を起こせば良いかが分からないという人が多いということが分かる結果となりました。
【調査設計】
調査対象者 20~24歳 男女
有効回答数 N=800(男女各400)
実施時期 2020年6月
調査方法 WEB調査