各地方でDAO形式のプロジェクト立ち上げを検討している方に向けてDAOの活用方法や導入するメリットやデメリット等に関して、分かりやすく解説しています。
この記事では、各地方でDAO形式のプロジェクト立ち上げを検討している方に向けてDAOの活用方法や導入するメリットやデメリット等に関して、分かりやすく解説しています。
「地方創生DAO」とは?
DAOとは?
※プログラムにより事前に取り決めたことが、自動で執行される仕組みのこと
報酬は、DAO独自のトークンやNFTによって支払われます。DAOの価値を上げることが自身の報酬UPにも繋がるため、参加者が同じ方向を向いて物事に取り組みやすくなります。基本的には誰でも参加可能なオープンな組織であることが多く(一部特定のNFT保有が条件になることもあります。)、意思決定の仕組みや報酬支払いも透明化されています。
地方創生DAOの仕組みと機能
✔️コミュニティによる事業推進
地方創生DAOでは、地域住民や地域に関心を持つ人々が共同でコミュニティを形成し、意思決定や資源の配分に関与する。これにより、地域住民自身が地域の発展に直接関与することができる。
✔️トークン経済
地方創生DAOでは、ブロックチェーン技術を活用して独自のトークンを発行する。トークンは、コミュニティの参加者が提案や意思決定に投票する際に使われるほか、地域内での取引や報酬にも利用される。トークンの仕組みにより、全員が同じ方向を向いて事業を進めていくことが可能。
✔️透明性と信頼性
ブロックチェーン技術の特性上、DAOによる取引(財務状況)は全て公開される。これにより、情報の透明性が確保され、参加者間の信頼が築かれる。
✔️プロジェクト提案と投票
地方創生DAOでは、コミュニティ参加者が地域の課題やニーズに応じたプロジェクトを提案可能。提案されたプロジェクトは、トークン保有者の投票によって採択・資金調達が決まる。
日本の地方創生DAO事例紹介【ロールモデル】
1. 山古志DAO(新潟県長岡市山古志村)
山古志村再生の手段としてNFTをデジタル住民票として発行し、デジタル住民によるDAOが組成されました。現状、デジタル住民によるさまざまなプロジェクトが進行中です。DAOの参加者はプロジェクトの立ち上げやプロジェクトの実行可否について投票により意思決定することができます。
2. 美しい村DAO(静岡県松崎町、鳥取県智頭町)
美しい村DAOの特徴は、複数の村が連携してDAOを構成していることです。現時点では、2町村が参加しています。2024年には、30町村の参加を目指しています。
3. みちのくDAO(宮城県仙台市)
・トークンに係る税務・会計基準の明確化
・DAOの法制化及び既存規制の緩和
・投資ビークルの規制緩和
これにより、Web3.0ビジネスへの挑戦が容易になり、新たなデジタル経済圏が創出されることが期待されます。規制改革により、ビジネスの可能性が広がることでしょう。
4. Web3タウン(岩手県紫波町)
具体的な取り組みとしては、地域の課題解決を目指すDAOの設立や、Web3技術を活用した新しい地域通貨の発行などです。さらに、ふるさと納税の返礼品としてデジタルアートをNFT化し、Web3技術を推進する企業を地域に誘致することも計画されています。これらの施策により、地域の活性化や新しい価値創造が期待できるでしょう。
<著者プロフィール>
岡 拓馬
デジタルマーケティング専門家、プロのwebライター・webディレクター、フリーランスのSEOアドバイザー。2014年に独立し、デジタルマーケティングのフィールドに足を踏み入れる。SEO・コンテンツマーケティングを核としたプロジェクトで成功を収め、クライアントのビジネス成長を支援。その傍ら、DAOに興味を持ち、リサーチとアドバイザリー業務にも携わるようになる。現在は、デジタルマーケティングとDAOの知識を活かし、クライアントとのパートナーシップを通じて事業成長を加速させている。特に、ブロックチェーン技術と組織運営の新たな可能性に魅せられ、DAOに関する啓発活動と実践に力を注いでいる。