地方で働く女性、都心で働く女性、子育てをしながら働く女性、さまざまなライフスタイルを送る女性たちを取り上げ、女性の健康課題や社会課題について考える対談コンテンツ『フェムコト』。
今回対談させていただいたのは、アクセサリーブランドLuunaのディレクター&デザイナーを務めるAYAMIさん。自身のInstagramは7.7万人のフォロワーがいるインフルエンサーとしても活躍しています。そんな彼女がブランドを立ち上げた経緯や、個人としての働き方についてお話ししてもらいました。
RULE1.自由に動ける時間を確保しながら生活する
RULE2.自分のフィールドで勝負する
RULE3.固定観念に縛られない
〈Profile〉
Luuna ディレクター&デザイナー・AYAMIさん●タレント活動中やサロンモデル時代から、ブログやInstagramを通じて自らを発信。インフルエンサーとして企業商品のPRや”エステサロンのプロデュースなどをしていた経験を活かし、2021年にアクセサリーブランドLuunaを立ち上げる。商品は全てハンドメイドで製作。
AYAMI @_ayami.y_
Luuna @luuna_bijou
2021年にアクセサリーブランドLuunaを立ち上げ
AYAMIさん:元々インフルエンサーとして写真を撮りSNSを更新するなかで、顔周りのアクセサリーを毎日華やかにできたらいいなと思っていました。ピアスは元々好きだったので、私自身が毎日つけたいようなものを作ってしまおうと思ったのがきっかけで、昨年、ブランドをスタート。20歳頃から芸能、22歳頃からアメブロ、23歳頃からインフルエンサーとしても活動していました。
フェムテックtv:現在は海外に輸出、出店も視野にブランド事業を拡大中とのこと。文化の差でお仕事上、苦労されることはありますか?
AYAMIさん:日本と海外では“可愛い”の基準が違うことが多いので、売れる商品の予想が立てられません。日本で売れている人気のある商品が、必ずしも中国の方にハマるわけでもない。それから市場規模が違います。例えばハンドメイドで300個は、こちらからすれば一つ一つが手作業なので結構な重労働。中国では日本の300個くらいの感覚で3000個とオーダーしてきます。その規模感や感覚を合わせるのが大変ですね。
AYAMIさん:昔から好きな世界観を表現したりブランディングは好きで得意でした。例えば、このアイテムを自分の好きな世界観で映すには引きがいいのか寄りがいいのか、動画がいいのか写真がいいのか、光はどこから差すのがいいのかを感覚的に考えています。
投稿する写真の並び順なども含め、そこから感じさせるストーリーや個性、感情というのも大事にしていきたいなと思っています。
大変なことはあっても好きな仕事はストレスにならない
AYAMIさん:毎日決まったスケジュールはありません。ブランディングやデザインや事業計画は終わりがない仕事なので、いい案があればいつでも徹夜できるような自由を確保しながら生活しています。遅い日だと朝4時に寝ることも。でも必ず6~7時間は寝るようにしています。
フェムテックtv:働くこととプライベートの境目がない職業かと思います。それに関してストレスを感じることや、逆にいいなと思うことはありますか?
AYAMIさん:自分の日常全てを仕事に繋げることができるのは、いいことだと思います。友達とアフタヌーンティーへ行けば、ピアスをつけて撮影して発信する。好きなことを仕事にしているので、ストレスもありません。
例えば、高校生のときにプリクラ帳にプリクラを貼ったり、趣味でお菓子作りをしたり、そういう感覚。ずっと子供の頃のような感情を持って生活しています。ただ自分自身が商品、会社の看板である以上、どんなに忙しくても美容をさぼることはできません。その点、人に見られる機会のある経営者は大変だなと思うこともありますね。
フェムテックtv:具体的に美容面や健康面で気を付けていること、習慣としてやっていることはありますか?
AYAMIさん:オーガニックの食材や調味料を積極的に取り入れたり、体を冷やさないようにしたり、よく歩いたりするようになりました。歩いていると、いろんなアイディアも思い浮かぶんですよね。自分の体調や肌の変化に敏感になること、それができる人もキレイな人だなということに気付きました。
フェムテックtv:美容や健康のほか、女性特有の健康課題はありますか?
AYAMIさん:ホルモンバランスの変化で、肌荒れしたりむくんだりすることが悩みでした。ただ食べ過ぎるのをやめて胃腸を休ませると、いろんな支障がなくなることに気づいたんです。なので、日頃から食べ過ぎないように意識しています。
フェムテックtv:愛用しているフェムケアアイテムありますか?
AYAMIさん:周囲の方から「生理が早く終わるし、使い心地が温かい」とオーガニックナプキンを勧められ、使用するようになりました。そしたら本当に温かく感じて、良さを実感! これまで、わざわざ冷やしてたんだなということに気づきました。デリケートゾーンに使う専用のオーガニックオイルも使用しています。
自分が認められる場所、輝ける場所で生きる
AYAMIさん:Luunaは、製作者として母に手伝ってもらい始めたブランドなんです。元々母は宝飾関係の仕事に長年務めていたので、制作業務が出来ました。ブランドを有名にしたいというよりは、私の目の届く範囲でこだわりを貫きたい。お陰様で売れ行きが伸びているので、いろいろなお話をいただくこともあります。ただ私自身が毎日つけたくなるようなピアスを売りたいので、そういうこだわりを手放さないようにしたいですね。
AYAMIさん:こういうやり方が正しい正しくない、どっちが幸せか不幸せかってことじゃなく、自分にとって最善の生き方や仕事のやり方があると思うんです。人前に出て人気者になるのが向いている人、裏方で一生懸命にその道に詳しくなっていくのが向いている人など。自分らしさを見つけたもん勝ちだなと思っています。
フェムテックtv:山本さん自身が“自分らしさ”に気づけた瞬間とは?
AYAMIさん:アインシュタインの言葉で「誰もが天才だ。しかし、魚の能力を木登りで測ったら、魚は一生、自分はだめだと信じて生きることになるだろう」というのがあるんです。魚が木登りで猿と競争して落ち込んでるくらいなら、海に行けばいいという話。ある環境では認められるけど、ある環境では認められない。昔は、認められなかったことに関して悩むことが多かったんです。それが徐々にですが“開き直っていいんだ!”ってことに気づいたんですよ。自分のフィールドで戦えばいい。自分ができないことは、それが得意な人を素直に尊敬して仲間として協力し合う方がいい。
フェムテックtv:価値観が変化されたんですね。では最後に、山本さんが考えるウェルビーイングな世界とは?
AYAMIさん:いろんな人と関わってきて思うのが“こうするのが普通”とか、誰かにとって都合のいい固定観念に縛られることや、他人の目を気にしなくていいということ。“自分の人生が生きられない”というようなことが、なければいい。自由に想像して、個性を発揮できて、さらに挑戦できるような、開放感のある社会になればいいなと思っています。人生一度きり! 私自身は楽しそうだなと思えば、仕事以外に関しても結婚したり子ども産んだり、特にこれをするとも決めずに、気楽に考えています。仕事もプライベートも楽しいことをしていきたいです。
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橋本範子(はしもと・のりこ)●女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。