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南房総・館山の銘菓「花菜っ娘」って? 意外な食べ方も伝授!

鍋田ゆかり

鍋田ゆかり

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千葉県南房総エリアのお土産といえばこれ! 1975年(昭和50年)に誕生したこのお菓子、手にしたことがある人もいるのではないでしょうか。千葉県の県花は菜の花で、「平成26年産地域特産野菜生産状況」(出典:政府統計の総合窓口/https://www.e-stat.go.jp/)
によると千葉県の食用なばな収穫量は日本一です。生産地である南房総では、春になるとあちらこちらで黄色いじゅうたんのように咲き誇るなばなを目にします。そんななばなにちなんだ銘菓「〇〇〇っ娘」、その答えとおいしい食べ方についてご紹介します。

目次

房洋堂の看板商品「花菜っ娘」

館山市に製造工場と事務所を構える株式会社房洋堂(ぼうようどう)は、1923年(大正12年)に和洋菓子の製造・販売業としてスタートしました。
房総春の風物詩、千葉県の県花でもある「菜の花」をイメージする黄味餡入りのふるさとのホイル焼き乳菓です。ふっくら、しっとりした食感でバターの香りと黄味餡の甘さが口の中に広がります。
花菜っ娘製造過程

花菜っ娘製造過程

花菜っ娘製造過程 写真提供:株式会社房洋堂
読み方は「はなっこ」でも「はななむすめ」でもなく「はななっこ」が正解。
第26回全国菓子大博覧会農林水産大臣賞を受賞していてお土産としても人気ですが、地元の人からも長年愛され続けています。その証拠に、社員のほとんどは花菜っ娘がきっかけで入社しているというから驚きです。

房洋堂さん「小さい頃から花菜っ娘を食べていて、製造してみたい、営業で花菜っ娘を売りたいなどの志望動機で入社した人がほとんどです」

最初は蒸し饅頭だった!? 花菜っ娘誕生の原点

花菜っ娘24本入り

花菜っ娘24本入り

写真提供:株式会社房洋堂
花菜っ娘は、黄色いなばなと赤いほっぺの女の子のイラストが印象的な袋入り。封を開けると金色のホイルに包まれた花菜っ娘が入っていますが、生まれ変わる前は蒸し饅頭だったそうです。
菜の花にちなんだお菓子を鴨川の植物園から1975年(昭和50年)に依頼されました。最初花菜っ娘は、菜の花を上から押した蒸し饅頭でしたが、地場産の鶏卵を加えた黄身餡を包んだホイル焼き乳菓として1975年(昭和50年)7月に生まれ変わり現在の花菜っ娘が誕生しました。
地産地消を目指して、千葉県内で生産された原料を使用したお菓子作りをしている房洋堂のキャッチフレーズは「千葉の豊かな恵み、人に思いをつたえる時に」。花菜っ娘以外にも、たくさんのお菓子を製造販売しています。

花菜っ娘アイスクリーム!?

常連客は、焼きたての花菜っ娘を求めて本社工場へ直接買いにくるという話をきいて、ホイルごと花菜っ娘を蒸してみました。蒸されてふわふわになった花菜っ娘にバニラアイスを添えて、コーヒーとともに「いただきま~す」。
花菜っ娘のバニラアイスを添え

花菜っ娘のバニラアイスを添え

温められて一層甘味を増した花菜っ娘。バニラアイスは少し添える程度でいいかなと思いましたが、実際に食べてみると私には花菜っ娘の甘味が強すぎました。バニラアイスをスプーンですくって、花菜っ娘一切れと一緒に口に放り込んでみると、バランスがとれておいしい! これはもしかしたら、バニラアイスに大粒にカットした花菜っ娘を混ぜ入れて“花菜っ娘アイスクリーム”を作ったら売れるんじゃないか!? なんて思わせるおいしさでした。蒸し器がなくても、ホイルから取り出してレンジで温めればより簡単です。

常連客のなかには、花菜っ娘を素揚げにして食べる方もいらっしゃるのだとか。世の中には天ぷら饅頭も存在しているので、花菜っ娘を天ぷらにして、そこにバニラアイスを添えてもおいしそうですね。

房洋堂社員や常連客の間では当たり前の“冷やし花菜っ娘”

社員やお客さんから聞く花菜っ娘の食べ方一番人気は、冷やして食べる“冷やし花菜っ娘”。なかには冷凍して食べる人もいると、房洋堂さんが教えてくれました。

ということで、1時間ほど花菜っ娘を冷凍庫へ放り込み、今度は緑茶と一緒に食べてみました。冷凍庫から取り出したときの感触が、さっきのふわふわした花菜っ娘と全然違います。そして、凍らすとアルミが剥がしやすい!

冷やし花菜っ娘

冷やし花菜っ娘

カチカチには凍っていないけど、少し凍り始めているようなこの食感は、同じ花菜っ娘とは思えません。コーヒーとの相性もよかったですが、緑茶との相性もばっちりです。紅茶や牛乳など、みなさん自分好みの飲み物と合わせて花菜っ娘を楽しんでいるようです。

直営店舗は館山市内に3店舗。オンラインでも購入可

館山銀座店内

館山銀座店内

写真提供:株式会社房洋堂
房洋堂直営店は、「館山銀座店」「館山駅前店」「イオン館山店」の3店舗。そのほか、千葉県内はもちろん都内のお店にも卸しています。電話やwebショップでの購入も可能なので、詳細は房洋堂のwebサイトでご確認ください。
株式会社房洋堂:http://www.boyodo.co.jp/

賞味期限は製造日より40日なので、多めに購入していろいろアレンジしながらお気に入りの食べ方を見つけるのも楽しそうです。館山を訪れた際は、“焼きたて花菜っ娘”にも挑戦してみてください。

写真:株式会社房洋堂、鍋田ゆかり
文:鍋田ゆかり
取材協力:株式会社房洋堂

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